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2013年3月22日

消えた被災地支援の7億9000万円

消えた被災地支援の7億9000万円

東日本大震災で仕事を失った人たちを雇用する国の緊急雇用創出事業。震災で大きな被害を受けた岩手県山田町は、2012年度のこの事業費として7億9000万円を、北海道の旭川市に拠点を置くNPO法人『大雪りばぁねっと。』に前払いで託した。代表である岡田栄悟氏(34)は、水難救助が専門で、震災直後に山田町にボランティアで入り、行方不明者の捜索にあたった。町は、その活動を評価。救援物資の管理や地域の見回りなどを次々と委託し、被災者の雇用を促した。震災から半年後には、岡田氏を町役場の特別職である復興支援参与に任命、町が任せる金も膨れ上がっていった。ところが、去年11月末、岡田氏は『予算の7億9000万円が尽きた』と山田町へ報告。通帳に残っていたのは、75万円だけ。NPOの委託事業で雇われていた被災者ら137人全員が解雇される事態となった。金は、どこへ消えたのか。

山田町の体育館は、岡田氏が代表を務めるNPOが被災地を支援する名目で使用していて、内部は改修工事が施されていた。NPO幹部専用の部屋は暗証番号付きで、隠し部屋もあった。体育館の改修費用は1億3000万円で、すべて国の交付金で支払われた。また、岡田氏は、被災地の慰問という名目で、ニューハーフショーを行ったり、幹部には、アルマーニのスーツをしつらえたりしていた。視察と言って、岡田氏らは、東京や北海道などにもよく出張していたという。解雇された被災者は「岡田代表が北海道に行ったら、いくらや筋子などを郵送してくる。岡田代表の専用冷蔵庫もあった」と話す。実際、体育館内に置かれている冷凍庫を開けると、カニやラム肉、そして、岡田氏が自分宛てに送ったいくらなどが、所狭しと詰まっていた。雇われていた被災者たちは、岡田氏の金銭感覚には驚きの連続だった。おかしいと思いながらも、雇用を奪われてしまうのではないかと思い、言い出せなかったという。

山田町が岩手県に提出した報告書によると、適切な支出として認められたのは人件費など3億6300万円。残る約4億2800万円は、領収書がなかったり、支出先がわからないため、補助金で賄うべきものではないとしている。だが、岡田代表は、私的流用はなかったと反論。

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