

2013年4月18日
福島第一原発の事故から2年。今も溶けた炉心の状態はわからず、水素爆発などによる放射能汚染が、廃炉作業の大きな壁になっている。40年かかるといわれる廃炉への道のり。そこで、頼みの綱となっているのがロボットだ。原子炉建屋には、これまでもたびたびロボットが投入されてきた。しかし、途中で操作不能となったり、階段で転倒するなどしてきた。こうした失敗を踏まえ、新たに開発されたロボットがある。それは、放射能汚染を除去する“除染ロボット”だ。東芝が開発したこのロボット。福島第一原発と構造が似ている福島第二原発2号機内部で実戦投入に向けたテストが行われていた。
除染ロボットは、どのように放射線量を除去するのか。まず、ロボットのアームからドライアイスの細かい塊を床や壁に吹き付け、こびりついた放射線物質をはがす。ドライアイスは、溶けても気化するだけだから、汚染水を増やす心配がない。さらに、噴射口の周りには、吸引装置がつけられ、はがした放射性物質を吸い取って回収する。これは、掃除機の技術を応用したものだ。除染できる面積は、1時間で畳約1畳分。どのくらい放射線量を下げられるのかは、やってみないとわからないという。第一原発での実際の作業では、ロボットだけが建屋に入る。運転員はカメラ映像を見ながら、免震重要棟で遠隔操作することになる。それは、まるでコンピューターゲームのようで、どの会社のロボットが来ても、同じような操作で動かせるようになっているという。このロボットが機能すれば、廃炉作業は、新たな段階へと移る。しかし、“切り札”となるには課題もある。
この除染ロボットは、時間はかかるものの、直角に曲がることはできるが、階段や足場を上ることはできない。東芝・機械システム開発部の佐藤勝彦参事は「今の開発のテーマの中に(階段など)入れていない。もちろん、場所によって必要になってくるが、それは、また別のロボットの開発が必要になる」と話す。さらに、放射性物質を集めたフィルターを交換する際、作業員が被ばくしてしまう危険性もある。今は、課題を洗い出し、改良している段階だ。廃炉に向けては、まず、来月からがれきを撤去するロボットが、3号機建屋に投入される予定だ。ある程度、障害物がなくなったところで、7月にも、この除染ロボットなどが原子炉建屋の除染に取りかかる。
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