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2013年4月26日

開発ラッシュ、択捉島の今

開発ラッシュ、択捉島の今

安倍総理は、日本の総理として10年ぶりにロシアを公式訪問し、プーチン大統領との首脳会談に臨む。注目されるのは、北方領土交渉の今後の行方だ。日本固有の領土である北方領土。しかし、今もロシアは、実効支配を続けている。国後、択捉、色丹、歯舞の4島をめぐって、日本とロシアの間には主義主張をぶつけ合ってきた歴史がある。1956年の日ソ共同宣言で、ロシアは『色丹・歯舞のみの2島返還』を主張。一方、日本は、『4島一括返還』を要求し、合意に至らず、領土問題は棚上げされた。だが、日本との関係正常化を狙うゴルバチョフ大統領の登場で、こう着していた雰囲気が変わる。『4島すべてが交渉の対象』と認めた。2001年、森総理とプーチン大統領が会談。“イルクーツク声明”で、色丹・歯舞の2島先行返還と択捉・国後の帰属問題を並行して協議を始める条件が整った。しかし、対ロシア交渉のキーパーソンたちが次々と失脚。外務省の混乱で領土交渉は再び、暗礁に乗り上げた。そんな日本側の混乱を横目に、2007年、ロシアは、『クリル諸島社会経済発展計画』をスタートさせ、実行支配の強化に乗り出す。ロシアは、北方領土などの開発に約890億円の予算をつけ、インフラ整備などを進めている。日本固有の領土である北方領土は、どのように変貌しようとしているのか。択捉島の今を取材した。

北方領土の中で最北に位置する択捉島。現在、島へ渡る船は週に2便、140人の定員は、常に満席だという。その玄関口、内岡港に着くと、巨大な埠頭が目に入る。去年、韓国企業が建設したもので、5000tクラスの大型船が接岸できる。島の中心部、紗那へ向かう道路も最近舗装され、除雪も行き届いている。道沿いには、新しいロシア風の建築物が立ち並ぶ。また、国際線の就航も視野に入れた新空港が建設されている。来年の秋には完成する予定だ。最新の医療機器が導入された新しい病院も作られた。これもクリル諸島発展計画によるものだ。一方、病院の一室の片隅には、使われなくなった日本からのレントゲンが置かれていた。それは、6年前に人道支援で贈られたものだった。1990年代の択捉島は、ソ連崩壊や、その後の北海道東方沖地震で、経済は完全に壊滅した。国営の工場は閉鎖され、配給もストップ。1万人いた住民も半数近くが島を出た。

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