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2013年4月30日

“既得権益と戦う”実行した佐賀県武雄市

“既得権益と戦う”実行した佐賀県武雄市

人口5万人の佐賀県武雄市に、今月、異例ともいえる図書館がリニューアルオープンした。年中無休、カフェも併設され、雑誌も販売、本を借りるとポイントも付く。この図書館の運営を任されているのが、『TSUTAYA』のカルチュア・コンビニエンス・クラブだ。この図書館の発案者は、武雄市の樋渡啓祐市長(43)。金のかかる図書館を、サービスも良く、経費も抑えられる図書館に変えようと考えた。しかし、“規制の壁”が立ちはだかり、民営化までの道のりは苦難の連続だった。図書館法では、公立図書館は“無料”が原則。文部科学省と交渉を重ね、樋渡市長は、スペースを2つに分け、1つを図書館、1つを賃貸にし、「図書館ではない」という理屈で押し切った。その結果、予算の運営費が約1割削減でき、さらに、年間600万円の賃料が入ることになった。オープンから1カ月で、9万6627人が来館(29日時点)した。利用した市民からは、「前の図書館と違って想像をはるかに超えていた」「また来たい」などと大好評だ。樋渡市長は「僕らは、市民が株主であるし、顧客でもある。攻めることによって、色々な人たちに満足してもらって、住んでもらうという風にしないといけない」と話す。

元総務省のキャリア官僚の樋渡市長。7年前、地元・武雄市から市長選に出馬。当時、最年少で市長に当選した。武雄市は一時、財政再建団体に転落する寸前まで、財政は行き詰まっていた。樋渡市長は、財政を立て直すため、さまざまな規制の壁を突破してきた。厳しい戦いとなったのが、社会保障分野への切り込み“市民病院の民間移譲”だ。この時、地元医師会が、強大な壁として立ちはだかった。樋渡市長は、当時のことを「医師会、自民党、民主党とか、既得権益を持つ人は、民営化に総反対。自分たちの利権が侵されると思ったのか、ここまで足引っ張るかというくらい足を引っ張られた」と振り返る。当時、武雄市民病院は、年間2億円近い赤字を出していた。税金で補てんしてきたため、市の財政を圧迫。借金の総額は、約20億円まで膨れ上がっていた。樋渡市長は、民間移譲で黒字化を目指すとしたが、医師会が激しく抵抗。患者を巻き込み、各地で反対集会を開催した。さらに、医師会は、住民に小・中学校の検診や予防接種から手を引くとほのめかすビラも配った。そして、医師会の抵抗は、既成政党と組んで樋渡市長のリコールにまで及んだ。

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