

2013年5月7日
日本オリンピック委員会が、トップアスリートとコーチを対象に、パワハラ・セクハラに関する調査を行ったところ、暴力を認識していた指導者が3割近くいた。スポーツ界では、暴力を根絶させるため、さまざまな動きが起きている。今、日本のスポーツ界が大きく変わるチャンスでもある。そのヒントがフィンランドにあった。宮嶋泰子アナウンサーが取材した。
フィンランドは、学力・経済競争力で世界のトップクラスとして知られているが、実は、スポーツでも世界一だ。スポーツ実施率調査によると、国民のうち、成人が1週間に3日以上、スポーツや運動をする人が全体の52%、週に1日以上、スポーツをする人は80%に上る。泥んこサッカー、そして、今やフィンランド名物となった“奥様運びレース選手権”など、ユニークな競技も実施され、するスポーツ、見るスポーツ、すべてが好きなフィンランドの人々。フィンランドでは、スポーツが一人ひとりの生活に根付いている。日本の場合、明治5年に学制が発布されて以来、スポーツは“学校体育”という特殊な形で発展してきた。第二次世界大戦終了までの70年間、体育は、富国強兵のための教科として位置づけられ、軍隊的な上下関係や、指導者への服従などが基本とされてきた。スポーツ界における暴力問題は、日本の体育が歩んできた歴史から生じてきたともいえる。フィンランドのクッカセン中学校で体育を教えているユハ・ヒマネン教諭は「暴力や脅迫を生徒にうまくやらせるために使うと考えると恐ろしい」と話す。フィンランドの子どもたちは、放課後、地元のクラブで好きなスポーツを行うのが一般的だ。そのため、学校の授業では、子どもたちにスポーツに興味を持たせるのが目的になってくる。ヒマネン教諭は「スポーツには、健康のためと競技の2つがあるが、誰もがトップアスリートになれるわけではないが、誰もがアクティブにはなれる。子どもたちにアクティブなライフスタイルを見つけてもらうために教えている」と話す。フィンランドの中学の保健体育の教科書には、日本の体育大学で学習するような詳しい内容も含まれていて、アクティブで健康的な生活の大切さが記されている。
フィンランドの国技は、“ペサパッロ”と呼ばれるフィンランド野球だ。プロリーグもあり、将来はプロになりたいと夢を抱く子どもたちも少なくない。
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