

2013年5月6日
今年1月、アルジェリア南東部のイナメナスで、石油・ガス施設がテロリストに襲撃された。報道ステーションでは、この事件を首謀したとされるモフタル・ベルモフタル容疑者率いるテロリストグループが撮影した映像を入手。2010年から2011年にかけて、北アフリカで撮影されたものだ。砂漠のなかで、高跳びや馬跳びに興じる男たち。その顔からは、笑みもこぼれる。一見、遊んでいるようだが、実は、テロリストの軍事訓練の様子を撮影したものだ。このなかに、笑顔を見せるベルモフタル容疑者の姿もあった。また、映像からは、テロリストの普段の生活も垣間見える。菜園のような場所で作物を作る男、メンバーの子どもとみられる幼児に銃を撃たせる様子も映っていた。そして、自爆テロを行う直前の会話もあった。男は、「殉教(自爆テロ)という行為が天国へ一番近い道だ」と笑顔で話している。また、爆弾作りも撮影されていた。プラスチック爆弾などに使われる高性能爆薬RDXとみられるものをドラム缶に詰め、トラックに積み込んでいた。そして、今年1月、テロリストは、イナメナスの石油・ガス施設を襲撃。施設で働いていた人など、約40人が命を落とした。このうち10人は日本人だった。この事件を受け、多くの日本企業が危機管理体制の見直しを迫られている。海外での危機管理をどのように構築すればいいのか考える。
海外邦人安全協会が主催するセミナーに参加する日本企業が増えている。セミナー参加者は「イナメナスでの事件があり、海外の危機管理マニュアルを整備しようという計画がある」という。海外邦人安全協会の上野梯二理事は「各企業、テロに対しては、相当、関心が強い」と話す。実際テロに巻き込まれてしまったら、どうしたらいいのか。欧米では、より実戦的な訓練が行われている。アメリカのセキュリティー管理会社は、外国に赴く企業の社員に、対テロリストなど、地域に応じた状況を想定して訓練を行っている。教官を務めているのは、アメリカ軍に所属していた元軍人。犯人に抵抗するかしないかを、どう判断するかがポイントだという。教官は「境界線は、犯人が人を殺しだしたとき。そのときは、抵抗しなければならない。絶対絶命のときは、闘う方法を知っておくべき。アルジェリアは、まさにその例だ」と話す。しかし、これは、あくまで実際に危機に遭遇したときのためだ。
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