世界の車窓から

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フランス パリ発・聖夜のアルザスと冬のアルプスの旅 撮影日記

パリ東駅のホーム
リモートでロケスタート
還暦をとうに過ぎてから、また車窓のディレクターをやることになるとは思ってもいなかった。最後に担当した4~5年前のドイツで卒業したつもりだった。プロデューサーから依頼があったのは昨年の10月。今度リモートでロケをすることになったのでどうか、とのこと。車窓は、このところ若いディレクターにシフトしていたので、老いぼれというかベテランに出番はないとあきらめていたので意外だった。変な言い方になるが、これもコロナのおかげ。海外ロケが出来ない状況が長く続き、ようやく落ち着いてきた昨年の秋頃、とりあえずリモートでロケを再開することになった。そこで、経験あるベテランにチャンスが回って来たという訳だ。久しぶりに石丸さんとも仕事が出来るし、ウエルカムだ。
ということで、冬のフランスで車窓に舞い戻った。今回は、パリからナンシーやストラスブールへ至り、さらにリヨンを経て雪のアルプスをめざすコース。実は、私は車窓でフランスを担当するのはこれがはじめて。しかもリモート。そこで、予想される項目を流れに沿って並べた構成案を事前に作成して撮影に臨んだ。
スタッフは、東京に私ディレクターとプロデューサー。フランス側は、メインカメラマンとコーディネーター2名にドライバー(いずれもパリ在住日本人)、そしてドローン兼サブカメラマン(フランス人)、の5名からなる陣容。 
2021年12月上旬にロケ開始。その直前、南アで変異株が見つかり、フランスはアフリカとの関係が深いのでその蔓延が気になる。ロケ中は日本とフランスのスタッフがLINEで繋がる。やっかいなのは8時間の時差。ロケの終了が日本の深夜とか場合によっては早朝に及ぶ。さらに、今回のカメラマンは経験豊富のようだが車窓は初体験。ディレクターとカメラマンの意思疎通は、ロケ現場での重要課題。リモートで果たして上手くやれるのか。様々な不安を抱えたロケスタートだったが、やがて、1万㎞も離れたスタッフとの度重なるやりとりを通して、車窓という番組が持つ本質をあらためて考えなおすことになっていく。
ディレクター 浦野 俊実
パリから撮影開始
まずは北東部のロレーヌ地方を走る