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 先日の「オスギハイクラ」のコーナーでも紹介した映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」。この作品で監督を務め、自らの足で取材を敢行した人物は、今アメリカで最も影響力のあるジャーナリストと言われる男マイケル・ムーアです。彼の取材スタイルは「マイク片手にアポをとらずに突撃」。彼はこの映画で、銃弾を販売するアメリカの大手スーパーチェーン「Kマート」を倒産に追い込んだとも言われています。過去にはホワイトハウスへの突入や閣僚への接触を試みたことなどから、アメリカ政府は彼を「危険人物」と特定。さらに、過去に手掛けた作品では、アメリカ軍の空爆の続くイラクにも潜入し、あのタリバンの事務所にも突撃取材を敢行しました。

 マイケル・ムーアは1954年、ミシガン州フリントに生まれました。幼い頃から政治に興味を持ち始め、14歳で環境汚染の原因となる会社を糾弾したスライドショーを制作。選挙権を得た18歳の時、アメリカ最年少の教育委員会会員となりますが、その後ジャーナリスト活動に専念。政治問題を扱う新聞「フリントボイス」を自ら創刊しました。
 初めての映画「ロジャー&ミー」を製作したのは、今から14年前のこと。マイケルの父や祖父も勤めたアメリカ大手の自動車メーカーGM社が行った過酷なリストラによって破綻した故郷フリントの経済を、独自の取材方法でまとめあげたものです。この映画が、ニューヨーク、ロスの批評家協会賞・ドキュメンタリー賞を受賞し、マイケルは一躍脚光を浴びることになりました。
 その後テレビにも進出した彼はいくつもの番組を制作。中でも最も話題となったのが、1999年から世界3カ国で放送された「t he Awful TRUTH(恐るべき真実)」。公開形式の番組で、アメリカが抱える問題にユーモアを交えつつ、過激かつ強引な取材で迫るドキュメンタリーです。扱う話題は医療問題、環境問題、政治問題など多岐にわたります。シリーズの中で最も話題を呼んだ作品のひとつが「武器査察」という回。マイケルはタクシー運転手のイラク人を雇い、アメリカの兵器の査察団を結成し、アメリカ・バンガー海軍潜水艦基地に向かいました。当然、アポはとっていません。査察団は広報担当者に止められ、基地への立ち入りを拒否されました。そこで、彼らは空から査察を行い、2隻の原子力潜水艦を確認。さらに、世界最大の生物化学兵器貯蔵庫への取材も敢行し、その報告書を連邦議会へ持参しましたが、その結果「他の国の査察はしてもいいが、自分たちの国の査察をする権利はない」ということが判明したのです。

 次週は、いよいよスマステがマイケルにインタビュー。彼は何を語るのでしょうか。
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