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今回は「ボウリング・フォー・コロンバイン」。おすぎさんの評価はいかに!?
 疑問を感じた事件、現象をどこまでも追究していく姿勢には、香取編集長も学ぶべきところが多いのではないでしょうか?
 今回、おすぎさんにベラベラしてもらうのは、'02年カンヌ国際映画祭で20分にもおよぶスタンディングオベーションを巻き起こした作品「ボウリング・フォー・コロンバイン」。アメリカの名物ジャーナリスト、マイケル・ムーアが監督を務めたこのドキュメンタリー映画は、審査委員長のデヴィッド・リンチに「カンヌ国際映画祭55周年記念特別賞」を作らせたほどの作品です。ムーアはマイク片手に突撃アポなし取材という独自のスタイルで、'99年に米・コロラド州にあるコロンバイン高校で発生した、少年2人による銃乱射事件の真実を入り口に、アメリカ銃社会の本質に斬り込みます。犯人が聴いていたという理由からコロラド州でのライブが禁止されたアーティストのマリリン・マンソン、全米ライフル協会会長チャールトン・ヘストンへのインタビューも収録。

提供・配給:ギャガ・コミュニケーションズGシネマグループ

 アメリカ合衆国が抱える最も深刻な問題=「銃」。現在、アメリカにおける民間人の銃の保有数は、アメリカの人口とほぼ同じ数である2億4000万丁。銃を販売する業者も約14万件にのぼります。これはマクドナルドの10倍以上。もちろん、銃を使った犯罪件数も世界一。そもそも、なぜアメリカは銃社会となったのでしょうか?
 アメリカでは開拓時代に培われた「殺される前に殺す」という鉄則が、自分の家族をどうやって守るかは基本的人権であるという考え方として、今なお根付いています。アメリカ合衆国憲法にも「国民が武器を所有し携帯する権利は損なうことができない」と明記されているのです。
 さらに、アメリカ銃社会を語る上で忘れてはならない組織があります。それがNRA・全米ライフル協会。そのトップである会長を務めるのは、映画「ベンハー」、「十戒」などで知られる国民的俳優チャールトン・ヘストン。会員数は400万人にも達します。彼らは、銃を保持することを「合衆国建国以来の伝統」と主張。アメリカ議会に対して絶大な影響力を持っているため、銃を規制する法律ができないと言われています。その背景にあるのが、多額の政治献金。全米ライフル協会は年間約7000万ドル、日本円にして83億円もの巨額献金を行って議会を自在に操っているのです。現在の大統領ジョージ・ブッシュもNRAの一員であり、彼自身も銃を所持しています。アメリカにおける銃犯罪の被害者数は1万1127人。それに比べ、世界各国の被害者数はというと…。ドイツ=381人、フランス=255人、カナダ=165人、イギリス=68人、オーストラリア=65人、日本=39人。つまり、アメリカの被害者数はダントツなのです。銃を規制しない限り、被害者は今後も後を絶たないのではないでしょうか。


 慎吾ちゃん、あなたは良い映画を選んだと思います。何しろこれは'99年のコロラド州の小さな街リトルトンにあるコロンバイン高校で、別名・トレンチコートマフィアっていう事件が起こるんですね。その高校の生徒がイタリアの銃を乱射して、先生一人と生徒12人を殺したっていう惨劇だったんです。それをメディアはいろいろ言ってたんですけど、マイケル・ムーアっていうジャーナリストが、アポなしでマイクを突きつけて、インタビューをして…。アメリカの銃社会がいけないんじゃないのかっていうので、記録映画を撮ったんですよ。この記録映画が去年のカンヌ映画祭に出まして、46年ぶりにコンペティションにドキュメント映画が出たわけです。それで上演後、20分間のスタンディング・オベーションがあったっていうんで、すごいスポットを浴びてる映画なんですよ。アメリカの銃社会がなぜこんなになっちゃったか…マリリン・マンソンっていうハードロック歌手だとか、「サウスパーク」というアニメの原作者とかに、ムーアがインタビューしに行くんですよ。いちばん凄いのは大スターだったチャールトン・ヘストンが全米ライフル協会の会長なんですね。ハリウッドにある彼のすごい家に乗り込んでって「オレもライフル協会の会員だけど、こんなことがあっていいのか!?」って、マイクを突きつけるわけですよ。その時のチャールトン・ヘストンの…あの大スターがこんなになるか!? っていう…。まるでレーガンを生き写しにしたような状態で、どんどん喋るわけよ。「銃が人を殺すんじゃない。人が人を殺すんだ。なぜ銃を持ってちゃいけないんだ」とかっていう言い方の中に、アメリカの闇ってのが必ずドーンってあったわけ。それを切り開いていく大変な記録映画です! 記録映画って、ここのとこホントに公開されませんけど、ものの見事に出てます。もう見たらやっぱりね、5000円は払っていいと思う映画になってます。一度、銃とはどんな物かを考えてみて。本当にいい映画です。ぜひ御覧になって下さい!
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