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2010年3月29日

少子化で増える“廃校”の活用策

少子化で増える“廃校”の活用策

過疎化と少子化に伴い、学校の統廃合が進み、全国にある学校の減少が止まらない。文部科学省が調査を始めた1992年度から2008年度までの間に、公立の小・中・高校、5259校が廃校となった。北海道の584校が最多で、次いで東京の336校。過疎化地域だけでなく、大都市でも廃校が目立つ。こうした廃校を利用した地域活性化の試みを取材した。

秋田県大館市の山田小学校は、児童数の減少で2年前に閉校した。廃校になった校舎を覗くと、教室に何やら白い物体がぶら下がっている。この白い物体の正体は、なんと“生ハム”。去年12月、この廃校は、生ハム工場に生まれ変わった。給食室があった場所が作業の中心となる。従業員は、全員、地元優先で採用。なかには、この小学校の卒業生も含まれている。今年度は約28トン、3年後には70トンを仕込み、全国最大規模の生ハム工場にする計画だ。白神フーズの金子祐二社長は、学校跡地を利用したことについて、「学校は窓が大きく、周りに建物がないから、外の空気を取り入れやすい。生ハムにはこういう風が重要」と話す。先月下旬、初めての仕込みが半分終わり、自分達が目指すべき完成品の味を再確認した。みな満足な様子。規模も味も目標は日本一。事業が軌道に乗れば、市内にある他の廃校も生ハム工場にする夢を抱いている。工場の誘致を支援してきた大館市商工係の山本司主任は「学校は教育財産。文部科学省への申請は必要だが、自治体で活用できるような仕組みがあれば、もっと誘致が進むと思う」という。

東京都品川区の住宅地の一角にあった原小学校は、2007年、統合により空き校舎となった。現在、ここは、高齢者向けの優良賃貸住宅となっている。校庭に面した室内は、日当たり良好。元学校だけあって、廊下も広く、車いすで楽に通れる。ここで暮らしている佐藤ユキさん(90)は、「老人ホームにいたときは部屋に調理器具がなかった。お勝手で何かやって、冷蔵庫に行って何かをかき混ぜたりするのがうれしい」と話す。ここは、老人ホームよりも、自宅に近い感覚で生活が出来るという。実は、高齢者が住んでいるのは、校舎の2階と3階部分。1階には、保育園が設置されている。高齢者施設と保育園。地価の高い都心部では、ともに不足している施設だ。

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