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2011年6月16日

ガス火力発電「ハイブリッド発電」の実力は

ガス火力発電「ハイブリッド発電」の実力は

福島第一原発事故で日本のエネルギーのあり方が問われている。その鍵を握るのがガス火力発電だ。川崎天然ガス発電所の敷地面積は6万平方メートル。福島第一原発の60分の1とコンパクトな発電所だ。ここで約85万kw、約原発1基分を発電している。先月23日、東京都の猪瀬副知事が視察し、その4日後、石原都知事は『東京湾の埋立地に火力発電所を造る』という構想を口にした。猪瀬副知事は「原発が順番に止まっていくとしたら、早く代替エネルギーを考えないといけない」と話す。その代替として注目しているのが、ただの火力発電所ではなく、天然ガスを使った最新式『ハイブリッド発電』ともいうべき発電方式だ。正式には『ガスコンバインドサイクル』という。圧縮した空気の中で、天然ガスを燃やし、高温の燃焼ガスの力でタービンを回す発電に加え、従来は捨てていた排気ガスの熱も使い、蒸気タービンを回し発電するというもの。熱をリサイクルすることで発電効率を上げるのだ。石炭火力に比べて倍以上の発電効率を誇り、CO2排出量も半分以下だ。

LNG=液化天然ガスを使う最新式のガスコンバインドサイクル発電所、富津火力発電所。火力では日本最大504万kwの発電容量を誇る。タービン建屋内部にある最新プラント、MACC(モア・アドバンスド・コンバインド・サイクル)。3基で152万kw、約50万世帯分の電気を作る。従来のガス火力と比べ、燃料消費は4分の3。ガスコンバインドがこの燃費を実現した。東京電力富津火力発電所の松崎健二所長は「発電の世界の“ハイブリッド”。現在運用に入っているプラントでは世界最高レベル」と話す。NGO気候ネットワークは、こうした高い効率のガス火力や省エネの推進などで、原発を新規に建設しなくても、2020年までにCO2の25%削減が可能だという試算を出した。

兵庫県にある三菱重工高砂製作所では、いま、東京電力に発注されたガスコンバインドサイクルのプラントを製造している。三菱重工高砂製作所の六山亮昌技師長は「東京電力から、原発事故以降、至急造ってほしいといわれた。今年の夏前までに出荷して、夏季シーズン内になんとか発電したい」と話す。最新ガス火力発電は、稼働までの期間がほかの発電に比べてかなり短いのがメリットの一つだ。しかし、その技術は、簡単なものではない。

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