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2013年2月22日

ヤマトの宅配ネットワークが地方を救う

ヤマトの宅配ネットワークが地方を救う

シリーズ『復活!日本の成長力』。宅配便市場で強さが際立つヤマト運輸。業界トップの座を走り続け、年間に扱う宅急便数は15億に迫る。業界2位の佐川急便とシェアは二分するものの、グループ全体の営業利益は、2倍以上の差がついた。ヤマトは、1988年のクール宅急便、1997年のクロネコメール便と革新的なサービスで新たな産業を生み出してきた。そして、今回、ヤマトホールディングスが新サービスで取り組むのは“地域経済の活性化”。ヤマトのさらなる挑戦を経済ジャーナリストの財部誠一氏が取材した。

鹿児島県・喜界島で唯一のコンビニ『アイショップ』がヤマトと手を組んだ。喜界島では、ここ数十年で人口が半分近くも減った。商店の閉店が相次ぎ、日常生活で必要な物が手に入らず、買い物が困難な人が増えている。その背景には、思うように仕入れができないという事情がある。アイショップ喜界島店の榮優太店長は「喜界島から出る機会の少ない人たちに、もっと美味しいものを提供してあげたいという思いがあった」という。その思いに応えるため、ヤマトは、ネットで発注するシステムを卸問屋と共同で立ち上げた。発注を受けた卸問屋は、すぐ商品を発送する。そもそも、喜界島のアイショップのように、地方の小売店が大手の卸問屋と直接取引するのは難しかった。それを可能にしたのが、ヤマトの“クロネコあんしん決済サービス”だ。通常の商売では、まず入金し、それから商品の発送となる。これまでアイショップは、発注の度に、この手順を踏んでいた。しかし、ヤマトが間に入ることで、まとめて一括、後払いでの支払いが可能になった。発注後に、すぐ発送されるネット卸との相乗効果で、取引のスピードが飛躍的に上がった。これまでは、商品が届くのに2週間ほどかかっていたが、新システムでは、半分の1週間にまで短縮した。この時間短縮が持つ意味。喜界島のある奄美地方は、多いときには月に6回、台風が接近する。フェリーが欠航し、荷物が届かなくなる。アイショップは、台風を見越した仕入れで、住民の拠りどころとなった。

あんしん決済は、売り手側の企業にも大きなメリットを生み出す。ネットでの取引は、相手先の顔が見えないという欠点がある。あんしん決済では、ヤマトが商品や買う企業を審査し、代金の回収や、そのリスクまでも請け負う。

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