インドネシア編 撮影日記

- ジャワ島からスマトラ島へ向かうフェリー
- スマトラ島上陸
- 今回の車窓旅、撮影の後半はスマトラ島へ上陸した。事前に情報が得にくく、現地入りまで何が撮影出来るかよく分からない状況だったが、とにかく感じたままのリアルなスマトラを描こうとカメラマンと相談して撮影に臨んだ。
- スマトラ島には、北スマトラ、西スマトラ、南スマトラの3か所に鉄道が敷設されており、それぞれの路線で撮影を行った。最も情報が乏しかった場所が、西スマトラの海辺の街パダンとパリアマンを結ぶローカル線。沿線に何があり、どんな人が利用するのかはもちろん、列車の正確な時刻表すらなかなか調べられない状況だった。
- 西スマトラ一帯は、幾度となく震災と津波に見舞われてきた地域。現地の人たちから何度か、「TSUNAMI」や「TOMODACHI」という言葉を掛けられた。我々は同じ境遇を味わった。共に頑張ろうと言ってくれたのだと思う。皆とても親切で、自然と向き合い、再生を繰り返してきた逞しさを感じた。また、素晴らしい文化を育んでいることを知った。
- パダン料理という有名な料理がある。肉や野菜、魚などのカレー、唐辛子を使ったピリ辛の揚げ物など、店に入るなり十種類以上の料理が次々運ばれてくる。辛いもの好きにはたまらない濃厚でコクのある味。インドネシア料理と言えば、ナシゴレンやサテ(焼き鳥のようなもの)等が知られているが、インドネシア人は皆パダン料理が好きだ。お世話になったドライバーに、最後に何が食べたいか尋ねたら、即答で「パダン料理!」と返ってきた。その時の満面の笑みが物語っている。
- ディレクター 二田 靖章

- パリアマンのビーチにて

- テーブルいっぱいに並ぶパダン料理