
「決戦の地、台湾」
11/24に日本代表が台湾入りしていよいよムードが高まってきた。
チームは台湾入りした翌日に、新設された大会会場であるインターコンチネンタル球場を視察していた。
芝生が凸凹していると報じられているが、ある意味当然だと考えられる。
日本の球場のように黒土だと、芝生の根がしっかりと生えるのが比較的早い。
だが、台湾は沖縄と同じ様に赤土の土壌である。
赤土では、芝生の根がしっかりと生えるのにかなりの時間が必要なので仕方ないだろう。
また、マウンドが少し硬いらしいが、日本の投手陣はほとんど問題にしないだろう。ただ、角度があって高いというのは、オーバーハンドの投手達は苦にしないだろうが、アンダースローの渡辺俊介がどのように対応するのかは興味深い。
照明が暗いという話がある。
自分が現役の頃に、何度か台湾キャンプを行った。
本番と同じ球場ではないが、ナイターで試合をした。内野、特にバッテリー間は暗く感じた覚えはない。
恐らく本番も同じような明るさのはずで、打つのにさほど問題はなく、投手有利ということにはならないだろう。
内野の守備も1週間かけて練習できるので問題なし。
ただ、ポール際などは暗くなっているので、ポーンとフライが上がった瞬間に目を離すと見失う可能性がある。
この部分だけは要注意である。
台湾では、ハンドマイクや太鼓を使った応援が主流で、かなりうるさい音を出す。だが、応援を気にするような選手はいないはずなのでこれも問題なし。
国際試合では審判のジャッジが試合を左右することも考えられる。
オーストラリアとの強化試合の時もそうだったが、完全にボークのようなけん制がOKとされていた。
また、ストライクゾーンがかなり大まかである。
日本の投手は総じてコントロールが良いが、相手投手はいわゆる逆球になる投手が多い。
日本が負けるようなことがあるとすれば、相手チームが審判を味方につけ、ことごとく逆球をストライクと判定されるなどと相手投手の術中にはまり、
ピンチの場面でイレギュラーバウンドした打球がヒットになって失点する・・・など不測の事態があった場合だろう。
国際試合はそのような不測の事態が起こりうる。無駄な走者をあたえず、無駄な進塁を許さないように戦うことが必要である。
先日、台湾の郭泰源監督にインタビューをした。
台湾は開幕戦の韓国戦に1番の投手をぶつけるつもりだと話していた。
いきなり初戦で負けるわけにはいかないし、初戦を勝って勢いをつけて強敵の日本に挑みたいという事だった。
いずれにしても全試合、一球一球目が離せない戦いになるだろう!!
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東尾 修(テレビ朝日プロ野球解説)
1950年5月18日生
シュートで内角をえぐり、スライダーを外角いっぱいに決める強気の投球で、通算251勝247敗。
西鉄時代からライオンズのエースとして数々のタイトルに輝いた。
1995年に西武ライオンズの監督に就任すると、1997年、98年と2年連続リーグ優勝を成し遂げた。
現在は野球評論家として活躍中。