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2009年12月2日

オバマグリーン新戦略の本命〜アメリカ発“電力革命”の衝撃

オバマグリーン新戦略の本命〜アメリカ発“電力革命”の衝撃

環境後進国とさえ言われたアメリカが大きく変貌を遂げようとしている。オバマ政権は2025年までに総発電量の25%を、CO2が一切出ず、枯渇することもない自然エネルギーに転換すると掲げた。風力発電基地への財政支援など、その普及を強力に後押ししている。しかし、自然エネルギーの大量導入には大きな問題が立ちはだかる。電気はこれまで発電所で集中して作られ、安定的に供給されてきたが、今後は地域の至るところで太陽光や風力による発電が進められることになる。ところが、こうした自然エネルギーは天候に左右されるため発電量が不安定で、大量に導入すると送電網には強い負担がかかり、停電する恐れさえ生じる。この難題を解決する手段が“スマートグリッド”、賢い送電網と呼ばれる電力革命だ。

カリフォルニア州サクラメントに住む主婦のミンディ・へレーラさんは、この夏の電気代が去年と比べ、半額になったと喜んでいる。電気代が安くなった秘密は、屋外に取り付けられた“スマートメーター”と呼ばれる電気メーター。この機械は通信機能を内蔵し、電気の使用状況をリアルタイムで電力会社に送り、翌日には自宅でもどれだけ電気を使ったのか確認ができる。ヘレーラさんは、スマートメーターを取り付けてから、電気料金の高い昼間の時間帯を避け、夜間に電力使用を増やすなど、節約を心がけるようになったという。アメリカでは、このスマートメーターの設置が急ピッチで進められている。電気の流れが情報化されると、より効率的に電気を使うことができるようになる。これが“スマートグリッド”の目指す社会だ。

将来、スマートメーターは、家庭の電気製品と電力会社を結ぶ「情報の窓口」として機能する。ここで欠かせないのが、今後、普及が見込まれる電気自動車。例えば、昼間、自宅で発電して使い切れなかった電気は、電気自動車のバッテリーに蓄えられ、夜間に自宅で使用したり、電力会社に売ることも自在にできるようになる。また、地域全体で電気が足りない時には、電気自動車に充電した電気を送電網に送り返して、地域の電力需要をカバーすることもできる。余ったところから足りないところへと、電気を効率的に融通すること、それが“スマートグリッド”が目指す社会だ。そして、電気を巧みに融通し合うことで、自然エネルギーの大量導入も可能になる。

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