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2009年12月8日

ワールドカップまで半年〜南アフリカ課題は“犯罪”対策

ワールドカップまで半年〜南アフリカ課題は“犯罪”対策

人類最大の祭典・サッカーのワールドカップ南アフリカ大会まで、あと半年。スタジアムの建設が急ピッチで進み、南アフリカでは大会本番モードへ突入している。南アフリカはダイヤモンドや金など豊富な地下資源に恵まれ、近年、高い経済成長を誇るが、深刻な治安問題を抱えている。

大会会場となる都市のひとつ、ケープタウン。比較的治安がいいとされるこの町でさえ、夜の顔は違う。観光客を狙った強盗や麻薬密売などが横行している。12月4日に行われたワールドカップの抽選会を取材していたイギリスBBCのテレビクルーは、大会の会場に近い繁華街で、100万円以上の強盗被害に遭った。取材班は、警察の許可を得てパトロールに同行した。麻薬の売人が多くいるという道で捜索が行われ、数名の男性が取り調べられた。男たちは、ナイジェリア人だった。治安が悪い原因のひとつは、外国人による犯罪だ。紛争などで不安定な周辺国から大量の不法移民が流入しているという。結局、男たちからは、麻薬の売買に関する証拠は出てこなかった。しかし、パトロール後、再びその場に戻ると、路上を行きかう男たちがいた。接触を試みると、彼らは麻薬の密売人だった。彼らは「日本人の顧客も多くいる」と話す。

南アフリカ最大の都市・ヨハネスブルグ。経済成長に伴い、かつての支配層だった白人だけでなく、黒人の中にもその恩恵を受けるものが出てきた。彼らは"ブラックダイヤモンド"と呼ばれ、国内消費の牽引役となっている。しかし、かつて黒人を激しく差別したアパルトヘイトは負の遺産も残した。今も十分な教育を受けられず、貧困層として取り残されている黒人たちも多い。15万人以上が暮らすヨハネスブルグ近郊の旧黒人居住区・ディープスルート。ヨハネスブルグの中で危険な地帯のひとつだ。失業率が24.5%に達する南アフリカの中でも、ディープスルートは群を抜いていて、住民のほとんどが定職を持たず、失業率は9割近くに及ぶという。ディープスルートの住民にとって、ワールドカップは別世界の出来事だ。「ワールドカップで何か変わったと思うか」という質問に、ディープスルートの住民は「思わない。恩恵を受ける人もいるだろうけど、自分は違う」と答えた。生活のため、犯罪に手を染める人も多い。「仕事は泥棒」と堂々と話すディープスルートのある住民。彼の自宅には、この地区に不釣合いなほど物が溢れていた。

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