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2010年1月22日

“120兆円”年金運用の現場〜トップ人事で政府内対立

国民が払ってきた年金保険料。その積立金は総額120兆円に上る。この巨額の資金の運用をめぐって、政府内が対立している。

年金資産は、『年金積立金管理運用独立行政法人』で運用されている。世界最大の年金ファンドだ。今回、初めて運用現場にカメラが入った。約80人の職員が働いているという。1月22日、運用委員会が開かれ、10人の有識者がこの場で、国債や株式をどれくらい買うかなど運用方針を話し合った。ディーリングルームの撮影は許されなかったが、市場の状況が映し出される専用のコンピューターが6つあり、8人の職員で運用しているという。ただし、運用しているのは、10兆円程度の債券のみ。大半は、信託銀行などに運用を委託している。年金を預かる信託銀行の運用担当者は、このところ、株価の上昇を受けて、運用が好調だと説明している。
現在120兆円ある年金資産は、その3分の2を比較的安全な国債などで、1割を国内株式、残りを海外の債券や株式で運用。低金利の安定運用だ。しかし、年金を予定通りに受け取るには、長期的には4.1%の利回りが必要と厚生労働省は試算している。長期金利がこれほど低い中、今の運用で果たして4.1%の利回りを確保することは出来るのか。

年金積立金の運用は、厚生労働省の所管だが、独立行政法人全般の監督は総務省がしている。独立行政法人を監督する立場にある原口総務大臣は、厚生労働省に呼びかけ、年金運用についての検討会を立ち上げた。その検討会が22日早朝に開かれ、原口大臣は、「20年度は9兆6000億円もの運用損を計上していて、国民の貴重な年金資産を目減りさせる結果となっている。運用の総括と検証が必要なのではないか」と述べた。
年金を運用する独立行政法人の理事長は3月に任期が切れる。原口大臣は、これを機に、120兆円の年金を今よりも高利回りで運用する体制に見直すべきだと主張している。
高い利回りを確保する策の一つとして、原口大臣が目を付けているのが、新興国への投資だ。年明け、インドを訪れた原口大臣は、現地の会見で、「年金資産をインド投資に振り向ける用意がある」と発言していた。インドへの投資については、22日に行われた厚労省の検討会でも議論された。

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