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2010年5月7日

日本の技術がアマゾンの熱帯雨林を救う

日本の技術がアマゾンの熱帯雨林を救う

日本の20倍近い広さを持つ南米・アマゾン。そこに広がる世界最大の熱帯雨林は、地球温暖化の原因である二酸化炭素の吸収源だ。しかし、アマゾンの約7割が位置するブラジルでは、ここ20年間平均して毎年、日本の四国と同じぐらいの面積の熱帯雨林が消えている。アマゾンを中心に活動する環境NGOのIMAZON(イマゾン)によると、失われた熱帯雨林の大半は、肉牛の放牧地に変えられてしまった。ブラジルの法律では、森林保護区での伐採の禁止だけでなく、私有地でもそれぞれの土地の8割の範囲は、森のままにしなければならない。しかし、実際には、違法伐採が後を断たない。まず、“売れる木”を伐採する目的で道が切り開かれ、その道を中心に牧場や畑が広がっていく。魚の骨のような形に伐採されることから、“フィッシュボーン=魚の骨”と呼ばれ、アマゾンの森林伐採破壊の典型的な形となっている。「十分な対策を取らなければ、アマゾンの熱帯雨林は2050年までに半分近くに減ってしまう」というブラジルの大学の試算もある。
首都ブラジリアにあるブラジル環境省の取り締まり機関・IBAMA(イバマ)の本部では、20年ほど前からアメリカなどの人工衛星の画像を使って、広大なアマゾンの違法伐採を監視してきた。しかし、毎年10月から3月頃の雨季には、雲で地上が見えなくなってしまうのが弱点だ。IBAMAリモートセンシングセンターのウンベルト・メスキータ所長は、「伐採者は、従来の人工衛星による監視の弱点が雲であることを知っているから、最近は伐採を雨季にずらす傾向がある。乾季の間に重機を入れ、雨季になったら切り始める」と話す。“雲を取り除く”という難題を日本の技術で解決することに一役買ったのが、国際協力機構・JICAだった。JICAブラジル事務所の宮本義弘班長は、「雲がネックになっているという話をブラジル側から聞いて、それであれば日本の人工衛星『だいち』が有効に活用できるのではないかという話を日本側とブラジル側の双方にして、国際協力が始まった」と経緯を説明する。

人工衛星『だいち』は、2006年1月に宇宙航空研究開発機構・JAXAが打ち上げた。ブラジルで使われてきた人工衛星は、人間の目と同じように“光”を使って地上を観測するため、雲はそのまま白く映るが、だいちは雲を透き通す“レーダー波”を使うため、雲のない画像になる。

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