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フランス編 撮影日記

断崖を走るアルトゥーストのプチトラン
ピレネーの観光列車
ロケ14日目。今回車窓ロケ初参加で、初めはどう動いたらいいか分からなかった私もやっと撮影の雰囲気に慣れてきたような気がする。今日は'アルトゥーストのプチトラン'という観光列車の撮影。ポーの町から南へ車で1時間くらい走ったところに、乗り場がある。春から秋にかけて、ピレネー山脈を走るこの列車。番組で紹介するのは初めてということで、楽しみにしていた。事前にわかっている情報は少なく、パンフレットにあるカラフルな列車が崖っぷちを走る印象的な写真と簡単なルートマップ、そして50分の乗車の間、途中駅はなく、どこかで降りて走りの撮影をすることは出来ないということだった。
高所恐怖症の私は、途中で降りる場所もないほど危険なところを走るのか?と内心不安だったが、実際乗ってみると、遊園地の乗り物のような列車のたたずまいのせいか、ピレネー山脈の風景が絶景すぎて日常空間と違いすぎたせいか、恐怖を感じることはなかった。むしろ麓の駐車場から列車の乗り場まで登るロープウェイのほうが怖かった。
それはさておき、事前に出来ないと言われていた走りの撮影は、列車のスタッフ、特に撮影に同行してくれた広報の方の計らいで、予想外に許可された。列車のすれ違いポイントでなら、少しの間撮影しても良いと言ってくれたのだ。さらにルートの途中にある絶景ポイントまで特別に鉄道スタッフの運転する車で連れていって頂き、ここでも走りの撮影をすることができた。思いもかけない、うれしい出来事の連続。おかげで迫力ある映像を撮ることができた。
アシスタント・ディレクター  渡部博美
急勾配を登るロープウェイ
対向列車とすれ違い