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“5本すべてが邦画”というラインナップでお届けする今月の月イチゴロー。新作が続々と公開されるなか、香取編集長は、世界が注目するミステリー・ホラー「叫」や、写真家・蜷川実花が初監督を務めた話題作「さくらん」などをセレクト。稲垣さんのお気に入りは?
 ゲストの劇団ひとりさんも出演の「バブルでGO!! タイムマシンはドラム式」の評価も気になります。
イナガキベスト5

叫
「ホントに怖かった。ジワジワくるような、緊張感に溢れた作品。自分から入っていきたくなるような小説的な作品だと思う。」
【作品DATA】
2006年(日本映画)
監督、脚本:黒沢清
出演:役所広司、小西真奈美、葉月里緒菜、 伊原剛志、オダギリジョーほか
●新宿武蔵野館ほかにて、ロードショー
バブルへGO!!タイムマシンはドラム式
「飛行機の機内用映画。タイムマシンが洗濯機とかムリがあるけど、そこをわかって楽しめばいいと思う。ひとりさん? 本当に腹が立った(笑)。おもしろかったです。」
【作品DATA】
2006年(日本映画)
監督:馬場康夫
出演:阿部寛、広末涼子、吹石一恵、伊武雅刀、薬師丸ひろ子ほか
●日劇PLEXほかにて、ロードショー
さくらん
「監督の蜷川実花さんは、写真家としては大ファン。でも映画してとらえると話は別。もっと女性の悲しさ、生々しさ、ドロドロした感じも見たかった。」
【作品DATA】
2007年(日本映画)
原作:安野モヨコ
監督:蜷川実花
出演:土屋アンナ、椎名桔平、成宮寛貴、木村佳乃、菅野美穂ほか
●シネクイントほかにて、ロードショー
長州ファイブ
「素晴らしいと思いました。日本人の強さ、美しい心…侍ですね。主人公の力が大きいと思う。松田龍平さんは素晴らしかった。ただ、前半がちょっと…。」
【作品DATA】
2006年(日本映画)
監督:五十嵐匠
出演:松田龍平、山下徹大、北村有紀哉、寺島進、泉谷しげるほか
●シネマート六本木ほかにて、ロードショー
NARA:奈良美智との旅の記録
「いままで紹介した作品とは同じ枠の中に入れない映画。アーティストとしての葛藤が描かれる中で、「昔みたいな作品が作れなくなっている」という言葉が印象的だった。 慎吾さん順位」
【作品DATA】
2006年(日本映画)
監督:坂部康二
ナレーション:宮崎あおい
出演:奈良美智、grafほか
●シネマライズほかにて、ロードショー


チャンスがあれば、劇団ひとりさんと“映画談義”をしてみたいですね
――邦画が5本というセレクトに合わせて、和装でしっとり鉄板焼きという雰囲気のある収録でした。

お肉も美味しかったし、新鮮な雰囲気だったので楽しかったです。でも、寒かったので、早口になっちゃってたような気がします(笑)。

――話題作5本はいかがでしたか?

順位は付けたけど、あんまり関係ないんですよね。1位が凄くよくて、5位が酷いとかってことではなくて。どの作品にもいいところと、惜しいところがありながら、それぞれがジャンルとしては成立していたので。どれも楽しく見られましたよ。

今は、ハリウッドよりも日本映画が元気だと言われています。映画のレベルも上がっているのでしょうか?

もともとは、凄くレベルの高いところにあったと思うんですけどね。でも、今でもホラーとか、アニメに関しては、凄くレベルが高いでしょ。それ以外の、アクションとか大作だと、ハリウッドとはかけられるお金が違うからね。そうなると、才能うんぬんという以前の問題のような気もするし…。それに、言葉の問題もあるからね。日本人に才能がないとは全然、思わないし、むしろ、映画を作るには向いている国民だと思うんだよね。

――今回1位にされた「叫」は、海外でも評価が高いようです。

日本特有のじめじめした怖さと位置づけとテクニックで驚かせるっていう手法だよね。心霊現象、呪い、恨み、呪縛霊とかって、どこの国にもあるものだと思うけど、なんか日本のもののほうが怖いんだよね。それは、海外の人からしたら、怖いのと同時に物珍しいという面白さでもあると思うんです。そういう意味では、「さくらん」なんかもそうだと思う。遊郭とか花魁とか、自分たちの知らない文化を新鮮に面白く感じるんでしょうね。じゃあ、そういうものなら「内容は何でもいいのか?」っていうと、実はそういう部分もあったりする。「SAYURI」もそうだったと僕は思うし。ザッとあのくらいでいいのかなって、気もしちゃうしね。でも、海外で評価されるものがいいかというと、そうではなくて。海外を狙う前に、日本で公開するなら、日本人の心を打つ作品を作らなきゃいけないと僕は思いますね。

――「叫」は、自分からその世界に入って行きたくなる「小説的な映画」というコメントが印象的でした。

探究心が刺激される映画と、何も考えずに見る映画があると思っていて。難解な作品かそうでないかってことではなく、引き付けられるか、ボーっと見ていられるかという違いというか。テレビを否定するわけじゃないけど、テレビは何も考えずに見られるようにテロップが流れ、音楽も演出も派手だから、飽きずに見ていられる。でも、小説は違うじゃない。紙の上に印刷された文字があるだけで、そこから、本の世界に入っていくには、凄くエネルギーと魂を使う。僕は、映画にもそれが必要だと思う。頭を使ってみることが大切だと。もちろん、何も考えずに見られる映画が悪いってことでは、まったくないんだけどね。

――映画の好みがずいぶん違う、ゲストの劇団ひとりさんのことも、気にされていましたね。

人それぞれに感じ方が違うのが当然ですから、思ったことをストレートに言うほうがいいと思うんです。僕がこのコーナーで言っていることは、あくまでもガイドであって、それが正しいってことではないんだから。絶対なんてことはないでしょ、何事も。だから、先月、ひとりさんが僕の順位に冗談抜きで反論してくれたのが嬉しかったんですよ。お互いに映画好きっていうのは一緒だし、ケンカしたり、言い合ったりできるのが、映画の楽しさ。本当にチャンスがあれば、ひとりさんと“映画談義”をしてみたいですね(笑)。

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