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  Reported by 松井康真 

去る12月7日(金)、
今年も「ANNアナウンサー賞」の栄えある第6回受賞者が決定し、表彰式が行われました。
これはANN系列加盟26社(※)のアナウンサーが
1年間(毎年9月30日〆)を通じてたずさわった業務のうち、
多大な努力と1年間の成長、技術向上が顕著な人に対し、年1回行われるもの。
いわば、ANN系列局のアナウンサーの中から、
年間でもっとも優秀なアナウンス業務を行った人を選ぶものです。
各局での社内オーディションを経た総エントリー数56本を数える中、
最高の栄誉に当たる「優秀賞」、それに順ずる「奨励賞」
各部門合計9人の方々が受賞しました!
 (※)ANN系列加盟26社=テレビ朝日系列フルネット24社とクロスネット局である福井放送、テレビ宮崎


テレビ朝日板橋編成部長と一緒に
 
【優秀賞】

■高校野球実況部門
  静岡朝日テレビ   古川 興二 アナウンサー


■原稿のあるもの部門 (ニュース、ナレーションなど)
  名古屋テレビ   深津 麻弓 アナウンサー


■原稿のないもの部門 (リポート、フリートークなど)
  福井放送   吉川 圭一 アナウンサー


左から吉川アナ、深津アナ、古川アナ
【奨励賞】

■高校野球実況部門
  北陸朝日放送   橋本 和芳 アナウンサー
  熊本朝日放送   谷口 寿宣 アナウンサー


■原稿のあるもの部門 (ニュース、ナレーションなど)
  山形テレビ   小坂 深和 アナウンサー
  九州朝日放送   宮島 咲良 アナウンサー


■原稿のないもの部門 (リポート、フリートークなど)
  秋田朝日放送   北田 牧子 アナウンサー
  長野朝日放送   平沢 幸子 アナウンサー


ANNアナウンス責任者総会で承認されました

  それでは各受賞者の喜びの声です 。



【優秀賞】

■高校野球実況部門
 
    静岡朝日テレビ   古川 興二アナウンサー
(入社7年目/キャリア13年目)

「第89回全国高等学校野球選手権」
静岡大会準決勝  常葉菊川 対 東海大翔洋 戦 実況


このANNアナウンサー賞では、審査会の後に出品者全員が審査員からの講評を頂けます。
弱点を的確に指摘しながらもとても暖かい励ましの内容で、これを楽しみに出品したところ、
「優秀賞」という素晴らしい賞を頂き、ただただ驚きました。
常葉菊川というチームを1年を通して取材出来る幸運に恵まれ、
様々な場面でレベルの高さ・強さを感じていましたが、
この準決勝では東海大翔洋が全くひけをとらず互角に渡り合いまさに名勝負。
球場にはとてつもないエネルギーが生まれていました。
そんな瞬間に立ち会えたことを本当に幸せに思います。
スタッフ、実況研修でお世話になった講師の皆さん、解説の鈴木さん、
ガンとの闘病生活の中でも気にかけて沢山のアドバイスを下さった松下先輩。
そして選手や監督、高校野球に携わる全ての皆さんに感謝しつつ、
今後この賞に恥じない実況・仕事をしなくてはいけないと奮い立っています。


【選考委員の講評】
高校野球の「心」があり、完成度が高い中継であること。
そして、本人が苦手、課題としていたであろう部分(冷静だが、強さや訴えかける部分に欠ける・・・)を克服した・・・、殻を破る努力をして、ものの見事に一段高いレベルの中継を作り上げたことに敬意を表し、議論を経た上で、今年の優秀賞は「満場一致」で古川に決定した。
これを機に、古川には、静岡朝日テレビのエースとして、また系列の中核として、ANNの高校野球中継をグイグイ引っ張っていってほしいものである。


 
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■原稿のあるもの部門 (ニュース、ナレーションなど)
 
    名古屋テレビ   深津 麻弓アナウンサー
(入社3年目/キャリア9年目)

「砕かれた遺骨〜朝鮮半島出身者の遺骨問題を追って〜」 ナレーション



受賞の知らせを受けたときは、嬉しさ90%、恐縮10%といった気分でした。
ここ数年、自分のナレーションがある一定のレベルで停滞しているような自覚があったからです。
なんとなく及第点だけど飛び抜けて上手くもない。何か足りない…。
この番組は重いテーマのドキュメントで原稿の量も多かったので、
落ち着きを保ちながら暗くなりすぎないように心がけました。
そして何より重点を置いたのは、基本に忠実に。
この点を評価していただけたのだとしたら、本文冒頭の嬉しさは200%に上方修正です。
ありがとうございました。


【選考委員の講評】
落ち着きがあり、表現力豊か。間のとり方も良い。ゆったりと深みのあるナレーション。
トーンを落としすぎているのではと、本人が気にしているようだが、無理は感じられず、テクニックもある。
語尾をちゃんと落として読むと、いい声が生き、もう少し高い音を上手に使えれば、もっと表情が出たと思われる。
しかしドキュメント系のナレーターとしては高いレベルを持っている。
今後は淡々と読むことと感情を自然な形でナレーションに注入する方法を身につけて欲しい。


 
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■原稿のないもの部門 (リポート、フリートークなど)
 
    福井放送   吉川 圭一アナウンサー
(入社2年目)

「イケてる福井」 中継リポート



「吉川くぅ〜ん おめでとう!入賞だって!」と上司にいわれ、
 「えっ?なにいってんですか賞なんてもらう覚えないですよ」と半信半疑でした。
なぜなら、出品したのはプールからの生中継で、
ウォータースライダーを滑り降りている間、ずーっと私のすね毛が画面右半分を占拠し、
社内で大笑いされたものだったからです・・・・・・。
反省点も数多くあり、まさか賞をもらえるとは思っていませんでした。
キャリアの浅い私としては、
この賞は、「これでいい」という意味ではなく「これをきっかけにがんばれ」という意味と捉え、
より質の高いアナウンスを目指したいと考えております。


【選考委員の講評】
元気の良い体験リポートで、楽しさが十分伝わってきた。
構成もうまく、面白い。2年目にしては歯切れの良さもある。
カメラワークの難しさはあるが、実況でよく盛り上げた。
元気のある中継は始めから終わりまで楽しかった。
一緒に出演してもらった一般の方とのやりとりも上手い。
スライダーを滑り終わった直後に、その女性に「大丈夫ですか?」とフォローしたところは高く評価したい。


 
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【奨励賞】

■高校野球実況部門
 
    北陸朝日放送   橋本 和芳アナウンサー
(入社3年目)

「第89回全国高等学校野球選手権」
甲子園ふるさと実況  星稜 対 長崎日大 戦


去年に続き、このようなすばらしい賞をいただけたことに驚いています。
今年は、動きのない試合展開の時にどれだけ視聴者が興味を持てるような中継ができるかをテーマにやってきました。
しかし、県大会では、どうしても単調になってしまうことが多く、中継の後には、先輩から多くのアドバイスをいただきました。
この反省を胸に取り組んだ「ふるさと応援実況」を評価していただけたことをうれしく思うとともに、さらなるレベルアップを目指し、精進したいと思います。
すばらしい戦いを見せてくれた選手たち、そして、ご指導いただいた多くの方に感謝の気持ちでいっぱいです。


選考委員の講評】
橋本に関しては、昨年奨励賞を贈っている。その中で・・・、
「明るいトーンの実況に将来性を感じる。ただし、今のところ強く高いトーンの一辺倒。自分の特徴を活かしながら、『落ち着いた、違うトーン』も模索してほしい」
と審査リポートに付記したのだが、
今年のエントリー作品は見事に「落ち着いたトーン」「安定感のある実況中継」になってきている。
選考委員からは感嘆の声があがった。
生来の明るく華やかな中継に厚みが出てきていることを高く評価し、
HAB橋本が、この賞始まって以来初めての「2年連続奨励賞」に決定した。
 
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    熊本朝日放送   谷口 寿宣アナウンサー
(入社9年目/キャリア2年目)

「第89回全国高等学校野球選手権」
熊本大会決勝  八代東 対 九州学院 戦 実況


この度はこのような賞をいただき、大変光栄に思います。
賞をいただいた実感があまりないのが正直なところですが、
自分の仕事が評価をいただけたことに、大きな喜びを感じています。
スポーツ観戦が趣味の私にとって、スポーツを表現する仕事に携われる今は、恵まれた環境にいると感じています。
これからは、視聴者の方に、いかに中継を楽しんでもらえるかということを追求していきたいと思います。
また、甲子園や仙台での研修をはじめ、アナウンサーとなってからこれまでの、ご指導いただいた全ての方に、改めて感謝とお礼を申し上げます。


【選考委員の講評】
野球への造詣が深く、先を読みながら、一瞬一瞬のプレイを楽しみながら、
強すぎず、弱すぎず、軽快な口調で、初めての決勝戦中継を堂々とこなしている。
驚いたことに、彼は30歳を迎えるところで「営業職」から「アナウンス職」に転じてまだ2年、
今年が本格的実況中継デビュー・・・という異色のキャリアの持ち主である。
ゼロからのスタートで、目的意識をしっかり持って、たゆまぬ努力を続けて迎えた熊本大会決勝であったかと思う。
ここまでスキルアップしてきた努力と、今後ますますのレベルアップを大いに期待して、
KAB谷口に奨励賞を贈ることとした。
 
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■原稿のあるもの部門 (ニュース、ナレーションなど)
 
    山形テレビ   小坂 深和アナウンサー
(入社6年目)

「提言の広場 次代につなぐ山形景観賞」 ナレーション


この度は、「原稿のあるもの部門 奨励賞」をいただき、大変嬉しく光栄に思っております。
入社以来、ニュース以外では元気があり余る声ばかり出していて、
落ち着いた雰囲気のナレーションは自信が無く、どうしたらできるのかと苦悩した時期もありました。
先輩方のナレーションを何度もイメージしたことや、
たくさんの方からのアドバイス、ご指導のおかげでいただけた賞だと思っております。
この賞を励みに、これから更に精進していきたいと思います。


【選考委員の講評】
非常に安定感がある。風景とBGMにマッチした、読み手の工夫が感じられる。
映像や音と合った柔らかな声。読みもきれいで、安心して聞ける。
豊かな表現力で情景も良く伝えているが、もっと遊びやテンポのあるナレーションをどう読むか聞いてみたい。
 
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    九州朝日放送   宮島 咲良アナウンサー
(入社1年目)

「山古志村から玄海島へ」 ナレーション


入社してまだ8ヶ月の自分が賞をいただけるなど、信じられない想いでいっぱいです。
今回、受賞した名前は私になっていますが、実際は入社から現在まで親身になって指導し、新人の私が初めての土地でもしっかり仕事に集中できるようにと心を砕いていただいた先輩方が受賞されたものだと思っています。
先輩方への恩返しのつもりで、今後胸を張ってもう一度「受賞しました!」と言えるように、
さらに精進を重ねてしっかりと力をつけていきたいです。
本当にありがとうございました!


【選考委員の講評】
1年目としては上手い。読みに安定感があり、将来性を感じる。
発音・発声もしっかりして滑舌も良く、言葉一つ一つを大切に読んでいる。
場面によって自然に読み分けもできているし、
しっかり読もうとする意識、表現しようとする意識を感じることが出来た。
今後は、ただ低く読むということではなく、音の幅で表情をつけ、様々な読みにチャレンジして欲しいが、
今は大きな読みを心掛けて欲しい。
 
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■原稿のないもの部門 (リポート、フリートークなど)
 
    秋田朝日放送   北田 牧子アナウンサー
(入社11年目/キャリア15年目)

「住宅街の桜の名所 満開に!」 中継リポート


花見の時期といえども、秋田はまだまだ肌寒く、おまけに当日は小雨。
住宅地の桜並木には、さすがに夕方ともなるとほとんど人影はなく、中継カメラも1台のみ。
奇をてらわず、非常にシンプルな中継になりましたが、
その分、ゲストの方の桜に対する思いをじっくり伝えられたのではないかと思います。
奨励賞は、‘これからも一層精進しろよ!!’賞だと思います。気が引き締まる思いです。
ありがとうございました。


【選考委員の講評】
とてもわかりやすいリポートで、完成度が高い。
頭の中が整理されていて、インタビューも自然に聞け、キャリアを感じさせる安定感がある。
やさしい自然な話し方は好感が持てる。
桜の情景にマッチしていた。説明の表現もわかりやすい。
 
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    長野朝日放送   平沢 幸子アナウンサー
(入社10年目)

「abnステーション 夜桜中継」 リポート


アナウンサーを志した学生の時、古舘伊知郎さんや久米宏さんの巧みな比喩表現を聞き感銘を受け、いつかは私も!・・・と思った記憶があります。
中継の題材が桜の古木だったので確かな情報があまりなく、オリジナルの原稿から少し離れ、当日の取材と合わせて自分の感じたものをいくつかの比喩的な言葉に変えて表現してみました。
入社10年目という節目の年に素敵な賞を頂きました。
これからも勇気を持って、様々なジャンルの仕事にトライしていこうと思います。


【選考委員の講評】
冒頭部分の桜の細かい描写はきちんと出来ている。表現力は豊かである。
比喩表現が凝っていて、実感を伝えようとした努力を評価したい。
自然な語りかけが視聴者を惹きつけ、インタビューも自然で心地良かった。
しゃべりだけでなく、カメラワークで桜を見せる工夫も必要。しゃべりがない時間があってもよい。
今度、ぜひこの桜の名所を見に行きたくなった。
 
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☆過去の受賞者の模様はこちら☆
第5回ANNアナウンサー賞  2006年
第4回ANNアナウンサー賞  2005年
第3回ANNアナウンサー賞  2004年
第2回ANNアナウンサー賞  2003年
第1回ANNアナウンサー賞  2002年

☆ANN系列26局のアナウンサーHPの直接リンクマップはこちら↓☆
 
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