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スタッフの皆さんのおかげです |
日々の仕事の中では、それはもう、とにかく次から次へと反省点が出てきて、「これからは絶対に恥ずかしい思い、悔しい思いはしたくない」と思って、次の仕事へと臨むことで精一杯です。そんなある日、「ANNアナウンサー賞奨励賞、受賞」の朗報が届きました。まずはなにより大喜びした!のはもちろんのことですが、現場のスタッフの皆さんによる協力があってこその受賞であることをここで改めて強調いたします。2003年2月19日。地下鉄火災現場「チュンアンノ」駅の構内に中継用のケーブルが引けたのは放送直前。100人以上の方が亡くなった地下鉄構内は煤で真っ黒。ライトの当たらないところはまさに真っ暗で、マスクがなければ耐えられないほどの異臭。リハーサルはなし。中継のスタート地点とした地下2階の改札には音声が届かず、OAの映像も音声もないまま、ディレクターの手の合図だけで中継をスタート。途中、地下3階でカメラのフレームの外に出て、携帯電話(スタジオからの声を聞くため)を受け取り、何事もなかったかのようにフレーム内に戻り、中継を継続。その後、東京のスタジオとトーク。そうした意味では現場のスタッフにとっては極めて難易度が高く、現場のあまりの悲惨さと異臭で、まさに息が詰まりそうになるなかでの中継でした。この賞は、現場スタッフ全員に与えられたものと解釈しております。心より感謝、感謝です。 |