

2009年1月20日
アメリカは、100年に1度といわれる経済危機に襲われ、去年、およそ160万人が職を失った。そんな中、1月20日、第44代大統領にバラク・オバマ氏が正式に就任する。オバマ次期大統領は、思い切った景気刺激策を打ち出している。
石油業界に支えられたブッシュ大統領の地元テキサス。政権交代を象徴するかのように、その風景は変わりつつある。大平原が広がるテキサス州西部を車で走ると、目に付くのは羽をまわす風車の群れ。風車の大建設ラッシュとなっている。
日系企業の「ユーラスエナジーアメリカ社」が先月稼動を開始した風力発電所では、18万キロワットの発電能力を有し5万世帯分の電力をまかなうという。テキサスの荒野を渡る風をつかまえエネルギーに換える動きが広がっている。現在、政府による税制の優遇措置が取られている風力発電事業。オバマ新政権での更なる支援に期待が集まっている。
1930年代、大恐慌の絶望の中で、ルーズベルト大統領は、ダムなど大規模な公共事業を展開し、雇用の創出と景気回復を図る『ニューディール政策』を断行した。そして今、経済危機に直面したオバマ次期大統領は、75兆円(8250億ドル)規模の景気対策を打ち出した。その柱となるのが太陽光発電など次世代エネルギーへの投資、いわゆる『グリーン・ニューディール政策』だ。就任式を前に風力発電機の部品工場を訪れたオバマ次期大統領は、「今後、3年間で代替エネルギーの生産を倍増させる。風力タービンや太陽光パネルの製造、低燃費車の開発などで50万人近くの雇用を創出する」と話した。
メーカー各社が開発に力を入れている電気自動車。家庭のコンセントで充電できるというが、こうした次世代の普及には大きな壁が立ちはだかっている。それは1回の充電で走れる距離が短いこと。しかし、弱点にこそビジネスチャンスがある。電気自動車のインフラ整備が必要と考えたカリフォルニア州の「クーロン・テクノロジーズ」は、ガソリンスタンドのように充電スタンドを街中に展開するという試みを始めている。しかし、これにも一つ弱点がある。それは、充電には時間がかかるということ。このデメリットを克服する壮大な構想を打ち立てている企業家がいる。IT業界出身の「ベタープレイス」のシャイ・アガシ氏。