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2009年1月14日

北京五輪後の中国〜激化する汚染工場を農民が提訴〜

北京五輪後の中国〜激化する汚染工場を農民が提訴〜

北京五輪を開催するにあたり、環境問題への取り組みも積極的に世界にアピールした中国政府。果たして五輪後の中国はどのように変わったのか ______


中国・内モンゴル自治区・赤峰市にある「銅の精錬工場」から吐き出される煙により、多くの周辺住民が健康被害を訴え、農作物にも甚大な被害が出ている。
去年4月、被害に苦しむ農民たちが体を張って、工場の前で、操業停止を求める抗議を行った。しかし、パトカーが工場の正門へと駆けつけ、公安により農民は排除され、工場は操業し続けた。そこで農民の一人が去年11月、地元の工場相手に裁判を起こした。

工場から2キロ離れた河南東村で果汁園を営む杜業龍さん(53)。
人口2700人のこの村は、りんごや梨の生産で生計を立てていて、毎年およそ2000トンの収穫があったが、3年前の工場の操業以来、作物が全く実らなくなったという。
原因は、工場から出る二酸化硫黄の煙。杜さんの果汁園も全滅した。また、被害は住民の健康にもおよんでいる。二酸化硫黄は、呼吸器を刺激し、気管支ぜんそくや気管支炎などを引き起こす。日本で1960年代に大きな公害問題になった三重県・四日市ぜんそくも二酸化硫黄が原因だった。
住民と工場側は話し合いを行ったが、工場側は1ヘクタールあたりわずか8元(約100円)の賠償金を支払っただけで、終わったとしている。こうした健康被害が出ているにもかかわらず、地元政府の対応は冷たい。その理由は工場を誘致したのが、地元政府だからだ。杜さんの陳情に対して、妨害工作まで行ってきたという。
地元では身動きが取れなくなった杜さんは、北京にある通称『直訴村』へ陳情に駆け込んだ。この『直訴村』は、杜さんように地元で解決できない地方の人々が陳情に訪れる中央政府の窓口となっている。2008年8月にオリンピックが開催されている間は、世界中のマスコミの目が集まるため、北京に陳情に来ることは制限されていた。オリンピックが終わるまで待っていた地方の陳情者たち。誰もが、オリンピック後は開かれた国に中国が変わると信じていた。しかし、役人の対応は冷たくなり、陳情者に対し、脅したりもしたという。杜さんも陳情に何度も北京を訪れていたが、改善されなかったため、今回は陳情ではなく裁判に打って出ることを決意した。

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