SmaSTATION-6

――ほとんどご出演されないという生放送の番組はいかがでしたか？
このスマステーションは、以前からよく見ている好きな番組なんですよ。最近は以前よりも面白いし、先日の松本幸四郎さん(がゲスト)の回も、とてもよくできていたし。ですから、楽しめました。なんと言っても、香取くんの人柄が昔から好きだったんですよ。こういう番組って、司会の人次第では、嫌味になっちゃうのよ。それが、全然、そうならないのは、やはり、香取くんの人柄だと思うの。長い間、レギュラーで毎週やるっていうのは、持たないものなんですよ。視聴者が、だんだん見破りますから。それを、こんなに長くやれるのは、彼の人柄だと思いますし。ですから、私もお話があったときに、ふたつ返事でお受けしたんですよ。

――ご自身の半生を綴ったVTRをご覧になって、何か思われたことはありますか？
講演会でもコンサートでも、しょっちゅうそういう話してますし、自伝も出しているので、特別な感想はなくて、むしろ、また、同じこと話すのねってくらいかしら(笑)。

――香取さんを“愛人”とおっしゃっていました。
愛人なんて、誰にでも言っているので、他意はないんですけどね(笑)。でも、番組の芯になる人のエネルギーが邪悪なものだと、スタジオ全体が邪悪になるんですよ。彼は善なる人だから、スタジオ全体がやわらかく心地いいものになっていたんでしょうね。まさに、そこが、スマステーションの魅力の源泉になっていると思います。

――それは、オーラのように見えたり、感じるものなんでしょうか。
そうね。それは、家にいてテレビを見ていてもわかりますよね。例えば、政治家の発言でも、ウソを言っている人を見れば、すぐにわかるじゃない。「この人、口と腹の中が違うな」って。それと、同じですよ。テレビは恐ろしいですよ。人柄を映しますからね。不思議なことにテレビで司会をやっている人には、人柄がよくない人も多いんです。そういう意味で、香取くんは当たりだと思います。

――今後も、スマステは安泰ですか？
そう思いますよ。彼は知識欲があるでしょう。あれがいいですよね。一緒に学びたいと思っている視聴者は多いと思いますよ。

――香取さんはほかにも美輪さんにお聞きしたいことがあったようです。
そうね、来年くらいにまたね。でも、今日は途中で時間がないからしょうがないかと思ったんだけど、あんまりひとりでしゃべっててもね。もっと、私が聞く側に回っていろいろと香取くんに質問してあげられればよかったなって。だって、ひとりでしゃべってばかりなんて、お行儀が悪いじゃないですか。でも、まあ、こちらがゲストだからいいやって。もう、二度と出ないかもしれないんですから(笑)。

――ポジティブなメッセージ、もっとうかがいたかったです。
差別の話とか、視点をグローバルに持って見るとか、人類はいい方向に向かっているとか、そういう話に、香取くんだけじゃなくて、後ろの外国人のお嬢さんたちもうなずいていたから、視聴者も含めて、メッセージは伝わったのかなって思いました。

(美輪明宏さん)