旅の起点は、陽気な笑顔が輝く海辺の街バルセロナ。マドリード行きの高速列車AVEで出発し、西のエストレマドゥーラ地方まで乾いた大地を走ります。険しい渓谷を走る“トレン・ダルス・リャクス”とレトロな客車の“いちご列車”にも乗車。サラゴサの大聖堂やアランフェス宮殿、古代ローマ遺跡が残るメリダの祭りなど、スペインの人たちが守り継ぐ歴史と伝統にも触れます。そして、一両の可愛らしい国際列車で国境を越え、ポルトガルへ。要塞に囲まれた街エルヴァスから首都リスボンを経て、緑豊かな大地を北上。“谷間の真珠”と呼ばれる美しい街オビドスや大学の街コインブラを訪ね、素朴で温かい人々に出会います。ワインの名産地ポルト発のローカル列車では、ブドウ畑が連なる世界遺産ドウロ渓谷の絶景が迎えてくれました。初夏のイベリア半島を駆け抜ける2200キロの旅です。