
警視庁捜査一課9係 season1
第1話「偽証の連鎖」
新品のジャケットを着て歩いていた直樹(井ノ原快彦)は、ケーキを手に走ってきた女性とぶつかってしまう。おかげで新品のジャケットはケーキまみれ。文句を言うと、逆に「どうしてくれんのよ!」と逆ギレされてしまう。どう見たって悪いのは走ってきた女性の方。改めて抗議しようとすると、落ちたケーキを拾い集めて、さっさと走り去ってしまう。 ハンカチでケーキをふき取りながら憤然と歩いていた直樹。そのとき、近くの公園から女性の悲鳴と遠ざかるヒールの音が聞こえてきた。急いで音がした方へ来てみると、倒れた男の足が目に入った。が、突然背後から鉄パイプで殴られ、その場に倒れこんでしまう。 数時間後、意識を取り戻した直樹は胸を刺されて死んでいる男と、背中を刺されて死んでいる女性を発見。さらに近くの石段の下には頭から血を流している男も。直樹は携帯で連絡を入れる。

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第2話「殺人生録画」
警視庁の上層部が集まった会議室に呼び出された倫太郎(渡瀬恒彦)は、是枝刑事部長(誠直也)から公園での殺人事件の捜査から手を引くよう命じられる。お得意のとぼけた調子で返事をごまかしていた倫太郎だったが、言うことをきかなければ部下にまで影響が及ぶと脅されては従うほかない。 とはいえ、何の理由もなく手を引けと言われて9係のメンバーが素直に従うはずがない。直樹(井ノ原快彦)もそんな命令は聞けない、というが、当の倫太郎は「俺、君たちには命令してないよ」としれっとしている。 矢沢(田口浩正)の妻で人気漫画家の早苗(畑野ひろ子)がやってきた。矢沢と一晩連絡がとれずに心配しているという。そんなことはよくあること、となだめる志保(羽田美智子)だが、早苗の手伝いをする日に帰ってこないことなどあり得ないと納得しない。と、そこへ青柳(吹越満)と矢沢が手足を縛られた状態で発見されたという連絡が入る。

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第3話「マドンナ狙撃」
斬新な政策を打ち出し、不正を容赦なく追及、政界のジャンヌダルクともてはやされていた女性国会議員・順子(渡辺梓)が、公衆の面前で何者かに狙撃された。しかし、一発目の銃弾は順子の足元に着弾、二発目は順子を庇ったSPの舟橋(金井茂)の胸を射抜き、舟橋が殉職してしまう。村瀬(津田寛治)と志保(羽田美智子)は狙撃地点と思われるビルの屋上へ。距離からしてプロの犯行と思われるが、それにしては二発ともはずすなどお粗末だ。テレビで事件の一部始終を見ていた倫太郎(渡瀬恒彦)は、舟橋の遺体を調べあるものがなくなっていることを確認する。

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第4話「強盗ゲーム」
結婚したら刑事を辞めてくれ、と言う恋人から逃げ続ける志保(羽田美智子)。村瀬(津田寛治)も、つかさ(浅見れいな)からの他愛もない呼び出しに苛立ちを隠せない。直樹(井ノ原快彦)は直樹で、どうにかこうにか倫子(中越典子)とデートの約束を取り付けることに成功するが…。神崎(河原さぶ)という老人が1億円を銀行に預けようとしたところを襲われ、金を奪われてしまった。毎年5月の第二水曜、午後2時に必ず1億円を預けに来るという神崎。そんな神崎の行動を知っていたのは銀行の人間のみ。ただし、守秘義務が守られていれば、の話だが…。結局、直樹は青柳(吹越満)、矢沢(田口浩正)とともに神崎の周辺を調べることになり、倫子とのデートはご破算に。恐る恐る倫子に電話をした直樹だが、意外に明るい倫子の声に直樹は安堵する。

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第5話「除幕式の死体」
直樹(井ノ原快彦)がいつものように倫子(中越典子)のケーキ屋をのぞいていると、突然倫子のパティシエ仲間の宮原(金児憲史)が現れた。自分は倫子と結婚してケーキ屋を大きくしていく、と言い放つ宮原に直樹は少なからずショックを受ける。一方、村瀬(津田寛治)はつかさ(浅見れいな)とブライダルフェアへ。つかさに式の日取りについて相談され、あたふたする村瀬。その近くでは志保(羽田美智子)が婚約者の片山(石橋保)の両親と会うべく、片山から細かい注文をつけられていた。そこへ事件の電話がかかってきてお互いを確認した村瀬と志保。互いの状況も瞬時に確認する。 大学の名誉教授・結城(浜田晃)の記念碑の除幕式で女性の他殺体が発見された。結城が記念碑の幕を外すと、その記念碑のオブジェにもたれかかるように女性の遺体があったという。

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第6話「動く指紋の謎」
倫子(中越典子)をランチに誘うことに成功した直樹(井ノ原快彦)。すっかりデート気分ではしゃぐが、倫子は「お昼を食べに行くだけ」とピシャリ。予約したお店も倫子のお気に入りであることがわかり、いい雰囲気となるが、そこへ9係から呼び出しの電話が入りご破算に。「埋め合わせはするから」と署へ戻る直樹。そんな2人をこっそり覗き見していた宮原(金児憲史)は直樹がフラれたものと勘違いして…。 ホストの先崎(窪寺昭)がマンションの自室で銛に胸を射抜かれて殺害された。別の部屋には恋人らしいキャバクラで働いていた由佳(未向)が包丁で刺されて死んでいる。財布がなくっていることから強盗の線も考えられるが、怨恨の可能性も捨てがたい。現場から逃げていく若い金髪の男が目撃されており、青柳(吹越満)は矢沢(田口浩正)と先崎が勤めていた店へ向かう。

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第7話「船上の目撃者」
先輩パティシエの宮原(金児憲史)のプロポーズに対して、直樹(井ノ原快彦)と付き合っているから、と断った倫子(中越典子)。実は、恋愛や結婚よりもパティシエとして一人前になりたい、というのが倫子の本音。直樹はあくまでもダミーだったが、突然自分を理由に使われた直樹はワケがわからない。直樹に聞かれた倫子も笑いながら首をかしげるだけだ。 一方、志保(羽田美智子)は、婚約者の学(石橋保)と水上バスでデートを。老舗の呉服屋に嫁ぐことになる志保は、学からプレッシャーをかけられ次第に気が重くなる。この日もすぐにでも刑事をやめて花嫁修業を、と迫られるが、そのとき乗客が川岸の窓辺で女性が男性を包丁で刺す場面を目撃する。

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第8話「Gペンの殺意」
橘美月(荻野目慶子)原作の人気漫画「愛を斬る!」に夢中の直樹(井ノ原快彦)。倫子(中越典子)がパティシエ修業の留学が決まったことを相談しようにも、主要キャラの女剣士が死んだと興奮して話にもならない。そんな「愛を斬る!」の影響は矢沢(田口浩正)家にも。せっかく仕上げた原稿を、「愛を斬る!」を読んだ早苗(畑野ひろ子)はバリバリと破り捨てる。「これじゃ橘美月は抜けない」と激しいライバル意識を燃やす。そんな早苗によると、美月は夫が会社を辞め全面サポートしているとか。刑事を辞めない矢沢はとんだトバッチリを受けてしまう。 その未月の夫・新一(乃木涼介)とアシスタントのカオリ(菜葉菜)が仕事中何者かに殺害された。現場の壁には血文字で「天誅」と書かれている。例の漫画のシーンとまったく同じだ。

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第9話「冷凍花嫁」
倫子(中越典子)がパリへの留学を決めたらしい。倫子がパリへ行く前に、父・倫太郎(渡瀬恒彦)との関係を元に戻してやりたい。直樹(井ノ原快彦)は必死に言葉を尽くすが、倫太郎にはまったく通じない。そんなことをやっていると、参事官の娘村瀬(津田寛治)の恋人のつかさ(浅見れいな)が捜査課へやってきた。志保(羽田美智子)を見つけると、いきなり頬を張り「健吾の心を私から盗んだのよ」と非難する。何も言い訳できない志保、かわりに心配する村瀬の頬を思い切り張って…。とある結婚式場で式を挙げる直前の花嫁の他殺体が大型冷凍庫の中から発見された。被害者の睦美(水谷ケイ)の親族から話を聞こうとすると、なんと彼女の両親、主賓らはすべて睦美によって雇われたエキストラ。それだけでもかなりの出費のはずなのに、披露宴にもたっぷりと金をかけていたらしい。

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第10話(最終話)「最後の判決」
倫子(中越典子)のケーキ店に来ていた女性客が何者かに連れ去られた。連絡を受けた直樹(井ノ原快彦)だが、現場をはっきりと見たわけではない倫子の話に半信半疑。「何とかクリーニングと書かれた不審なワゴン車がうろついていた」と言うのだが…。 領収書の宛名から女性客が最高裁裁判官・猪瀬の娘・仁美であることがわかった。猪瀬といえば、2日後に母子を惨殺、反省のかけらもない凶悪犯・石垣の判決を控えている。いまや話題の人でもある猪瀬の娘が誘拐されたのだろうか。 直樹から相談を受けた倫太郎(渡瀬恒彦)は直樹を連れて猪瀬の将棋仲間・武富(不破万作)を訪ねる。馴れ馴れしい武富に引っ張られるように猪瀬の自宅に上がりこんだ倫太郎と直樹。誘拐の話を切り出すと、最初は否定したものの、そこへ犯人から電話が。猪瀬は仕方なくすべてを倫太郎らに告白する。