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2024年1月29日(月)
「5年先を想定して働く」

電力を変換する「トランス(変圧器)」などを製造している「NISSYO(ニッショウ)」では、顧客のニーズに合わせそれぞれ特注で製品を作っています。そのため、従業員には、設計や製造などのスキルを常に高めていく事が求められます。
この会社では、人材育成の取り組みとして、5年先の目標に向けた働き方について、チームに分かれ、半年ごとに話し合いを行っています。従業員の意見や目標をボードにまとめ、5年先の目標に向かって会社や個人に何が必要なのかも話し合われます。さらに、個人の目標を定めやすくするために「スキル表」を作り、製造などに必要なスキルのレベルを4段階で評価しています。スキルの上昇をグラフに表すことで成長を実感することができ、従業員の意欲向上につながっています。
「NISSYO」の取り組みは高く評価され、東京都から表彰を受けています。
※東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞(2023年度)大賞(ものづくり部門)
NISSYO
HP:https://www.nissyo.tokyo/
2024年1月30日(火)
「博士号取得の支援」

この会社が独自に開発した「黒いめっき」は日本製の人工衛星に使われています。
めっきには技術だけでなく、薬品に関する専門知識も必要なため、この会社では社員の博士号取得を奨励しています。大学院の授業料の支払いや、通学中の給料の支払いを行い支援します。
会社の支援を受けて、2022年に博士号を取得した小林由佳課長は、現在会社で唯一の女性管理職として後輩を指導する立場になりました。社員のスキルレベルを示したチェックシートを活用し、それぞれに合わせた指導を行っています。
「ヱビナ電化工業」の取り組みは高く評価され、東京都から表彰を受けています。
※東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞(2023年度)優秀賞(ものづくり部門)
ヱビナ電化工業
HP:https://ebinadk.com/
2024年1月31日(水)
「社内講座の充実」

髪の毛ほどの細さのフィラメントを顕微鏡で見ると、ごく細い金属がバネのように巻かれているのがわかります。この技術を応用して、現在は医療や産業用機械に使われるコイルの製造を行っています。
この会社では人材育成の取り組みとして、社内講座の充実に力を入れています。新入社員教育プログラムとして、午前8時半から午後5時まで、ITマナーや採算管理、労務管理など製造会社の社員として必要な知識を学ぶ講習を行います。そうすることで、高卒、大卒、大学院卒と多様な社員の知識を底上げすることができます。1カ月半~2カ月間のカリキュラムを終え、現場に配属された後も、教育プログラムが続きます。若手が3カ月ごとに作業の効率化や生産性を上げる計画を発表し、自主性を高めています。
「三和電気」の取り組みは高く評価され、東京都から表彰を受けています。
※東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞(2023年度)優秀賞(ものづくり部門)
三和電気
HP:https://mitsuwa-elec.co.jp/
2024年2月1日(木)
「丁寧な調理指導」

茶寮一松では、冬の期間、週に2、3回ふぐ調理の実習を行っています。社員は入社1年目から、ふぐ調理に必要な免許の試験に向けた指導を受けることが出来ます。練習用のふぐを買ったり、試験代を援助し、免許取得のための支援を行っています。
試験では、食べられる部分と毒があり食べられない部分を制限時間内に分ける技術が試されます。ベテランのふぐ調理師が直接指導して、包丁を入れる場所などの技術を実践的に教えています。
(*ふぐ調理の認証施設において免許取得者の監督下であれば免許未取得者もふぐ調理が可能です)
東京都日本調理技能士会の専務理事も務めている平井料理長によると、一般的にふぐ調理の実習をさせてもらえるのは、店に入って5年ほど経ってから。ところが、この店では早ければ1年目から実習ができます。若い料理人が少ない現代、日本料理の文化を守るには若手の活躍が必要だという平井料理長の思いがあります。こうした実習を50回以上繰り返すことで、早い人は入社から3年ほどで免許が取得できるそうです。
「茶寮一松」を運営する「宮代商事」の取り組みは高く評価され、東京都から表彰を受けています。
※東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞(2023年度)奨励賞(サービス部門)
茶寮一松
HP:https://www.ichimatsu.co.jp/
2024年2月2日(金)
「傘職人になる教科書」

江戸時代末期、ペリーが来航した際に持ち込まれた洋傘を参考に江戸の職人が作りあげたといわれる製法を、小宮商店ではそのまま受け継ぎ、傘づくりを続けています。
かつては、職人が作った傘の仕入れと販売だけを行っていましたが、社内でも職人を育てようと、2018年に自社工房を作りました。さらに、傘づくりの教科書ともいえる「手引書」を取り入れました。これまで職人の肌感覚に任されていた技術を図式や計算式で表すことで、傘づくりの基礎を効率的に若手に学ばせることが出来るようになりました。かつては「弟子入り」させて修行に長い期間がかかりましたが、今では、1年ほどで一人前になれるようスケジュールを組んで育成を行っています。
「小宮商店」の取り組みは高く評価され、東京都から表彰を受けています。
※東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞(2023年度)奨励賞(ものづくり部門)
小宮商店
HP:https://www.komiyakasa.jp/
東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞(2023年度)
HP:https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/monodukuri/hyosho/jinzai_ikusei/