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2023年9月25日(月)
「江戸更紗×トートバッグ」

東京の伝統工芸品「江戸更紗(えどさらさ)」の技で作られた「江戸更紗トートバッグ」。手がけたのは、老舗の染色工房「染の里おちあい」です。
江戸更紗は落ち着きのある色合いが特徴で、いくつもの型紙を使い、色を重ねて染め上げます。バッグの柄は、フルーツの断面を表した江戸更紗の古典柄「丸紋」を採用しました。コラボしたデザイナー菅家歳洋(かんけ・としひろ)さんは、バッグの縁にタグをつけるなど、初めてバッグを作る職人には思いつかないようなアイデアでブランド化に貢献しました。
開発過程で一番試行錯誤したのが使用する生地。最初の試作では、麻の生地に防水加工しましたが、手染めの風合いが出ませんでした。「手染め感」を求めて見つけたのが、廃棄デニムを原料とした「再生コットン」。13枚の型紙を使って染めた再生コットンの生地がバッグに使われています。
「東京手仕事」プロジェクトで開発された商品の展示販売等が行われる「東京手仕事展」は、9月29日(金)から10月5日(木)まで開催されます。
染の里 おちあい
HP:https://www.ochiai-san.com/
2023年9月26日(火)
「江戸切子×蛇ノ目」

蛇ノ目切子は、蛇の目の「おちょこ」をモチーフにした和酒専用グラスです。お酒を注ぐと、底の蛇の目模様がグラスの側面に広がります。手がけたのは、「江戸切子」の技術などを使ったガラス加工業を営む、椎名康夫さんと、長男・隆行さん、次男・康之さんの3人です。
蛇の目のモチーフは、コラボしたデザイナー松尾慎(まつお・まこと)さんからの提案でした。「蛇ノ目切子 瑠璃」は、外側が瑠璃色で内側が透明な2層構造のガラスを使用して製作します。江戸切子の製作で使われる“平切子(ひらきりこ)”という技術で側面の瑠璃色の部分を削り取りながら平らに磨き上げ、18面を作ります。さらにいくつもの研磨機を使って、ガラスの透明感を引き出します。その後、砂でガラスの表面を削る“サンドブラスト”を行います。グラスの底に蛇の目模様のシートを貼り、サンドブラストを行うと、シートを貼っていない部分の瑠璃色だけが削られて、シートをはがすと蛇の目模様が出来上がっています。
GLASS-LAB
HP:https://glass-labo.com/
2023年9月27日(水)
「甲冑×時計」

時甲[TOKIYOROI]は甲冑の意匠を活かして製作された置き時計です。鎧兜職人の力石甲人(ちからいし・こうじん)さんが手がけました。職人歴33年の力石さんは、節句飾りの他、バッグなども製作しています。
時計の針には、兜の「鍬形(くわがた)」の形を取り入れました。時計の文字盤の部分は、絹の組紐(くみひも)で編んだ威(おどし)で作られています。
甲冑の意匠で時計を作るアイデアは、コラボしたデザイナー春名麻衣子さんからの提案でした。試行錯誤したのは、威をどのぐらいの幅で何段編むか、そして色の組み合わせです。
編む作業に使う絹の組紐は、やかんから出る湯気を使って1本1本丁寧にしわを伸ばします。組紐を金属の板に編みこむ作業では、均等な力で編む熟練の技が求められます。
甲人
HP:https://www.yoroi-koujin.com/
2023年9月28日(木)
「東京洋傘×三つ折り傘」

「monpluie bouge」は「東京洋傘」の職人・山口君枝さんが手がけた三つ折りの傘です。東京洋傘は、美しさと機能性を兼ね備えた長傘で、作業工程のほとんどを手作業で行います。山口さんは職人歴28年、東京都伝統工芸士に認定されています。
東京洋傘作りで生地を裁断する時に使うのが、職人が自ら作る三角形の型。傘がきちんと開くように、2つの辺が直線ではなく、わずかに曲線になっていることが重要です。裁断した生地を縫い合わせる技が「関東縫い」。三角形の上から下に向かって縫う方法で、難しいけれども傘のフォルムをきれいに出しやすいと言われています。骨が8本の傘を作るため、8枚の生地を縫い合わせます。
コラボしたデザイナー深沢光(ふかさわ・ひかる)さんのアイデアで、傘を収納できるポーチも開発しました。内側は防水加工で、傘を濡れたまま入れることもできます。ポシェットとしても使用できる優れものです。
モンブラン
HP:https://www.montblanc-y.co.jp/index.html
2023年9月29日(金)
「江戸木目込人形×狛犬」

「Komainu charms」は、神社参道の両脇に置かれている狛犬をモチーフにして作られました。手がけたのは、職人歴19年の江戸木目込人形職人・柿沼利光(かきぬま・としみつ)さん。
「江戸木目込人形」は、人形の胴体に溝を彫り、溝に沿って布を押し込む“木目込み”と呼ばれる技法を使った雛人形などの工芸品です。コラボしたのは、デザイナーの馬渕晃(まぶち・あきら)さん。商品開発では、馬渕さんが作成したイラストを基に意見を出し合い、試行錯誤しながら改良を重ねました。
「Komainu charms」の木目込み作業では、狛犬の持っている玉など丸みを帯びた部分がしわになりやすく、特に難しいそうです。布の特性などを考慮しながら、丁寧な作業で一対の狛犬人形が出来上がります。
柿沼さんも出展する「TOKYO職人展」は、10月6日(金)から12日(木)まで開催されます。
柿沼人形
HP:https://www.kakinuma-ningyo.com/TOKYO職人展
会期:10月6日(金)~10月12日(木)午前11時~午後7時(6日は正午から、12日は午後6時まで)
会場:伝統工芸青山スクエア
HP:https://www.tokyo-kosha.or.jp/topics/2310/0004.html
東京手仕事
HP:https://tokyoteshigoto.tokyo/
東京手仕事展
会期:9月29日(金)~10月5日(木)
時間:午前11時~午後7時
(29日は正午から、5日は午後6時まで)
会場:伝統工芸青山スクエア
HP:https://tokyoteshigoto.tokyo/news/20230921