東京サイト 毎週月〜金 午後1時45分から

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東京の歴史的建造物

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2023911日(月)

「旧東京第一陸軍造兵廠」

2008年に開館した北区立中央図書館。建物の一部に「旧東京第一陸軍造兵廠(ぞうへいしょう) 第一製造所」の赤レンガ棟が利用されているこの図書館は、昨年度、東京都が選定する歴史的建造物に選ばれました。
この一帯はかつて日本陸軍の兵器製造工場の敷地で、最盛期には赤レンガの建造物が20棟以上並んでいたそうです。赤レンガには製造元を示す刻印がされていて、梅の花の柄など15種類が見つかっています。当時は、レンガ工場の多くが北区や足立区にあり、この地域がレンガの一大生産地だったことがわかる貴重な資料です。
2006年から行われた工事では、造兵廠だった建物のレンガの壁を残し、屋根や鉄骨は新しいものと交換されました。展示用に保存した一部の鉄骨には、日本の産業近代化を支えた八幡製鉄所の文字が刻まれています。さらに、この中央図書館の近くにある中央公園文化センターは、かつて東京第一陸軍造兵廠(ぞうへいしょう)本部だった建物で、こちらも昨年度、東京都の歴史的建造物に選定されました。
HP:https://www.library.city.kita.tokyo.jp
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2023912日(火)

「大学セミナーハウス本館」

八王子市にある大学セミナーハウス本館は、1965年に完成した4階建ての鉄筋コンクリート造りで、2016年度、東京都の歴史的建造物に選定されました。ピラミッドを逆さにしたような、特徴的な構造をしています。
大学セミナーハウスは、多摩丘陵に開設された宿泊・教育研修施設です。敷地内には15棟の建物が点在し、誰でも利用することができます。建物の設計者は吉阪隆正とU研究室。吉阪隆正は近代建築の巨匠、ル・コルビュジエに師事した昭和を代表する建築家の一人です。
建物の1階はセミナーハウスのフロントと事務所。2階には2つの客室があり、宿泊することができます。3階は施設利用者のためのフリースペース。そして4階の多目的ホールはかつて食堂だったフロアで、当時は200人を収容することができたそうです。4階の面積は1階の2倍あり、窓を多く設置し開放的で明るい空間を演出。斜めの壁に取り付けた窓は、手前に回転させることで開く仕組みになっています。
大学セミナーハウス
HP:https://iush.jp/facilities/main/
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2023913日(水)

「立教大学」

1919年に落成した立教大学の本館や旧図書館、第一食堂など池袋キャンパス内にある建物6棟は、東京都の歴史的建造物に選定された貴重な建築物です。本館の外壁は「フランス積み」と呼ばれるレンガの積み方で、見た目が美しく、その装飾性が考慮され採用されたと言われています。この本館は別名「モリス館」と呼ばれていますが、アメリカ人宣教師モリスの寄付によって建てられたことが、その名前の由来です。
旧図書館は現在、立教大学の歴史を紹介する施設になっています。そして、キリスト教に基づく教育を行う立教大学のシンボルがチャペルであることを示す証が今も残されています。それが定礎石(ていそせき)です。定礎石の中には式典が行われた1916年当時のタイムカプセルが埋められており、聖書や祈祷書、大学の学則など約25点が収められていると当時の記録にも残っています。
立教大学
HP:https://www.rikkyo.ac.jp
立教学院展示館
HP:https://www.rikkyo.ac.jp/research/institute/hfr/
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2023914日(木)

「市政会館・日比谷公会堂」

大きな時計が特徴的な市政会館は、1929年に完成しました。多目的ホールに利用される日比谷公会堂(現在は休館中)が併設された複合施設で、1999年度に東京都の歴史的建造物に選定されました。また今年、東京都指定有形文化財にも指定されました。設計者は早稲田大学に建築学科を創設したことで知られる佐藤功一。佐藤は大隈講堂の設計も手掛けました。
市政会館の中に入ると、青を基調にしたタイルがまず目に止まります。これは布目タイルといい、設計者の佐藤が焼き物好きだったことから作らせたタイルだそうです。現在、市政会館はオフィスビルとして活用されており、年に2回、会館見学会が行われています。またこの見学会の時にのみ、6階から塔時計を間近で見ることができます。塔時計は直径2m50pとスケール感があり、日比谷のランドマークとして親しまれています。
なお市政会館・日比谷公会堂がある日比谷公園では現在、「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」に基づき、開園130周年となる2033年の完了に向けて整備が進められています。
市政会館
HP:https://www.timr.or.jp
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2023915日(金)

「山本亭」

葛飾区にある山本亭は、大正末期から昭和初期に増改築された近代和風建築が特徴の建物です。カメラ部品会社の創業者で実業家の山本栄之助(えいのすけ)の住居として建てられました。2003年度には東京の歴史的建造物に選定されています。
山本亭の最大の魅力は、近代和風の母家と伝統的な日本庭園が調和している点にあります。母家では、床の間、違い棚、透かし彫りなど日本家屋の美しさを見ることができます。さらに洋間の「鳳凰の間」では、白漆喰仕上げの天井や寄木を用いたモザイク模様の床、そして大理石で作られた装飾的な暖炉やステンドグラスなど、洋風にこだわったデザインが随所に見て取れます。
山本亭では、美しい庭園を眺めながら、お茶や和菓子などを楽しむこともできます。
山本亭
HP:https://www.katsushika-kanko.com/yamamoto/
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