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開園80周年井の頭自然文化園

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2022627日(月)

「飼育と展示の工夫」

今年5月に開園80周年を迎えた「井の頭自然文化園」の魅力を紹介します。
JR吉祥寺駅から徒歩10分。約170種の生き物を飼育し、動物や植物の生態を自然のままの姿で観察できる工夫をこらした展示が評判です。
「リスの小径(こみち)」は、金網に囲まれたスペースに50匹ほどの「ニホンリス」が放し飼いにされています。東京・奥多摩で4匹のニホンリスが保護されたことをきっかけに1989年にオープン。森を再現した園内で、自然に近い生態を間近に見ることができます。3月〜7月は、巣箱で子育て中の様子も観察できます。
国の天然記念物に指定されている日本固有の動物「二ホンカモシカ」も2頭飼育されています。二ホンカモシカは、野生では100種類近い木の葉を食べる動物なので、園内の樹木から採取した何種類もの枝葉を餌として与え、可能な限り野生の状態を再現しています。
開園80周年を記念して「飼育係からのお便り」を12月まで月替わりの内容で無料配布しています。今月は小笠原諸島だけに生息する貴重なカタツムリ「カタマイマイ」の観察ポイントを紹介しています。
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2022628日(火)

「希少な動物の繁殖」

今年5月に開園80周年を迎えた「井の頭自然文化園」の魅力を紹介します。
約170種の生き物を飼育しているこの施設では、今年も様々な赤ちゃんが誕生しています。
人工授精に成功したのは、日本の固有種「コシジロヤマドリ」。オスは目の周りが赤く、長い尾羽を持つ美しい容姿で、狩りの対象とされたため生息数が減少。さらに、繁殖期になるとオスがメスを攻撃してしまうため、飼育下での繁殖が困難でした。そこで、人工繁殖を行い、今年5月、無事に2羽のヒナが誕生しました。専用の飼育箱の中で育っている可愛い姿を映像で紹介します。順調にいけば夏頃、園内でヒナが公開される予定です。
「アムールヤマネコ」は朝鮮半島などに生息するネコ科の希少動物。身体能力が高いのが特徴で、1m60cmの高さに吊り下げたエサをジャンプでキャッチする様子を紹介します。去年11月に韓国からオスとメスがきて、今年5月、自然繁殖で4頭の子どもが生まれました。この施設では、アムールヤマネコの自然繁殖は実に16年ぶりの快挙です。子ネコの公開時期は未定で、今後、井の頭自然文化園のホームページで発表されるそうです。番組では一足先に、愛らしい子ネコたちの様子を紹介します。
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2022629日(水)

「特色ある樹木」

今年5月に開園80周年を迎えた「井の頭自然文化園」の特色ある樹木の数々を紹介します。
1942年に開園した井の頭自然文化園は、東京ドーム約2.5個分の広大な敷地内にある動物園や水生物園などで様々な生き物を展示しています。年間80万人以上が訪れる憩いの場となっている園内には、豊富な種類の樹木があり、80周年記念の一環として園内の樹木を紹介する冊子を無料で配布しています。
特色ある木のひとつが「カイノキ(楷の木)」です。カイノキは中国などが原産で、儒学の祖・孔子の墓に植えられている事から「学問の木」とも呼ばれています。左右に整然と並ぶ葉っぱの様子から、書体の「楷書」の語源となりました。
都立公園の中で幹周りが1番太いといわれている「ホオノキ」もあります。デコボコと盛り上がった幹周りは、約5m40cm。材木を取るため、伐採が繰り返されたため独特な形になったと考えられています。実業家の渋沢栄一が関わり、身寄りのない子を保護する施設として1905年に開設された「井之頭学校」の庭木として植えられていたという記録があり、樹齢は120年を超えると推定されています。
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2022630日(木)

「水辺の生き物たち」

今年5月に開園80周年を迎えた「井の頭自然文化園」の「水生物園」を紹介します。
井の頭自然文化園には動物園と水生物園が設置されており、約170種の生き物を飼育しています。
水生物園では国の特別天然記念物「二ホンコウノトリ」など、約30種の水鳥を観察することができます。
「オシドリ」は、オスは色鮮やかな羽を持ち、メスは敵から隠れやすい地味な色合いをしているのが特徴。オスのきれいな羽は繁殖期にメスにアピールするためのものです。5月頃、1度に10個ほどの卵を生み、メスは今、巣箱の中で卵を温めています。一方、オスのオシドリは巣箱の入り口に陣取り、敵から家族を守っています。現在、その様子を観察することができます。誕生したヒナも、間もなく見ることができるそうです。
淡水専門の水族館「水生物館」には、絶滅の危機に瀕している貴重な水草「イノカシラフラスコモ」があります。1957年に井の頭池の周辺で発見され、水質の悪化などにより絶滅したと考えられていました。ところが、水質改善や外来種駆除目的の「かいぼり」を行ったところ、2016年に再びはえてきました。胞子が泥の中で生きていたのです。茎の太さが1mmに満たない繊細なイノカシラフラスコモを絶滅させない取り組みは続いています。
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202271日(金)

「彫刻園」

今年5月に開園80周年を迎えた「井の頭自然文化園」の一角にある「彫刻園」を紹介します。
長崎の「平和祈念像」を制作中だった彫刻家・北村西望(きたむら・せいぼう)に、アトリエとして井の頭自然文化園の一角を貸したことが彫刻園のはじまりでした。1953年のことです。長崎県出身の北村西望は、大正から昭和にかけて活躍し、たくましく、力感溢れる男性像を追求した作風が特徴です。
彫刻園は3つの建物で構成され、北村西望の彫刻が約200点展示されています。
彫刻館A館には、長崎の平和祈念像の元になった石こう像が展示されています。同じサイズとポーズで作られており、天に伸ばした右手は原爆が落ちてきた空を、地に伸ばした左手は平和を表しています。石こう原型が完成したのは北村西望69歳の時、構想から4年の歳月を費やしました。作品の制作が行われたアトリエ館には、実際に使った道具なども展示され、平和祈念像の制作工程を知る事ができます。
現在開催中の「平和の騎馬像|戦争の騎馬像」展では、未公開作品を含む騎馬像の展示が行われています。平和をテーマにした貴重な作品や、制作過程を知ることが出来るデッサンなども見どころです。
9月4日(日)まで開催されています。
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井の頭自然文化園
開園時間 午前9時30分〜午後5時
休園日 月曜日(祝日の場合は翌日)
入園料 一般400円 65歳以上200円

住所:東京都武蔵野市御殿山1-17-6
電話:0422-46-1100
HP:https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ino/