スマデータ投票
スマメール投稿(1)
スマメール投稿(2)
モバイルサイト
メールマガジン
ケイジバン
番組へのご意見
最新号のTOP

緊迫するイラク情勢――アメリカは既に6万人にものぼる兵士をペルシャ湾に配備。戦争は避けられそうにない状況です。世界最大にして最強と言われるアメリカ軍は、年間予算、実に4000億ドル、日本円にして48兆円。138万人もの兵士を抱え、アメリカ本国だけでなく世界27の国と地域に基地を構えています。日本にも北海道から沖縄まで142カ所の基地があり、日本の安全を守るという目的のため、実に4万1500人もの米兵が駐屯しているのです。イラク、そして北朝鮮との関係が日々、緊迫する中、米軍基地の人々はいま、一体どんな表情をしているのでしょうか?そこで今回の「カトリが行く!」は、米海軍横須賀基地を訪ねます。

 今回、香取編集長が訪れたのは、太平洋上最大の空母キティホークの母港であり、極東司令本部が置かれているアメリカ海軍横須賀基地。横須賀基地の歴史は第2次世界大戦が終了した1945年に始まり、これまでアメリカの占領下での朝鮮戦争、そしてベトナム戦争、さらに湾岸戦争、昨年のアフガニスタンへの派兵など、アメリカが関係した戦争のほとんどに使われてきました。ここに駐留するのは第七艦隊。アメリカ海軍には空母を中心とした艦隊が5つありますが、その中で最強の部隊と言われるのが、空母キティホークを擁するこの第七艦隊なのです。それだけに、基地内に入るには厳しいチェック体制がしかれていました。一昨年の9月11日以降、その警備体制は更に強化され、今回、香取編集長がゲートをくぐるところは撮影を許されませんでした。

 基地内に入って、まず編集長が向かったのは、基地で働く人なら誰でも利用できる食堂。

ここは、わずか3ドル25セント、400円弱で食べ放題です。もしイラクとの戦争が始まれば、この基地からも多くの兵士達が前線へと出兵していきます。しかし、そんな緊張感とは裏腹に彼らの表情はとても明るいものでした。横須賀基地にはこうした食堂だけでなく、マクドナルドをはじめとする20軒以上の飲食店、銀行、病院、学校、映画館、更にはスポーツ施設まで揃っています。通りにはアメリカの地名が名づけられ、まさに日本の中にあるアメリカといった様子でした。そんな横須賀基地で、この日、香取が目の当たりにした空母、キティホーク。実はこの5日後の今週木曜日、行き先を明かさずにキティホークは出航しています。出航直前だったためか、この日キティホークの内部は取材NG。

代わりに、空母を護衛する駆逐艦を見せてもらえることになりました。当然、ここでも厳しいチェックが…。目的の船に乗り込む前、編集長は基地内で働く日本人の多さに気づきました。基地内で働く2万6000人のうち、実に5000人以上が日本人なのです。今回、乗船を許されたのは、駆逐艦「クッシング」。全長267メートル、乗員355名。空母キティホークを護衛し、駆逐――つまり敵を追い払う役割を担う船です。ここでは、艦長自らが艦内を案内してくれました。

 甲板へと出た香取編集長が見たのは、トマホークの発射口。トマホークとは、自ら位置を測定しながら飛ぶハイテク巡航ミサイルで、1300キロもの射程距離があり、その命中誤差は、10メートルから数十メートル以内。1991年の湾岸戦争で初めて使われたものです。続いて編集長は、船の底部へと案内されました。

一度に食事できるのは70名であるため、時間で何回かに分けて使われる乗員のための食堂、一般兵士に唯一与えられる狭いベッドとロッカー…。さらに編集長は、船の上部にある操縦室や、艦長の部屋などを見て回りました。そんな中、編集長は、艦長にとても気になっていたことを聞きました。「もし日本が攻撃されたら、アメリカ軍は日本を守ってくれますか?」という編集長の問いに、「自分の責任はこの艦だけなので、アメリカを代表する意見ではないが…」と前置きしながら、「いま日米はとても良い関係にある。前向きに対応できると思う」と、艦長は答えました。北朝鮮との関係が緊迫し、イラクとの戦争が避けられない状況にあるいま、横須賀基地地の人々はどんな表情をし、何を考えているのか…そんな疑問から始まった今回の訪問。次週は、香取編集長が、この駆逐艦クッシングで働く同年代の兵士に話を聞きます。お楽しみに。

北朝鮮の座礁船に続いて、今回は米海軍横須賀基地を見に行った香取編集長。放送終了後、早速編集長にその感想をうかがってみました。

――編集長は横浜の出身ですが、米海軍横須賀基地というのは身近なものとしてとらえていたのでしょうか?

 ああ、それはまったくないな…そうだ、それ言おうと思ってたのに、忘れてた。「SmaTIMES」やってる時に、よくそういうの思い出すなぁ(笑)。言おうと思って言えなかったことを、言える場所としての「SmaTIMES」は重要だねぇ…。あのね、ボク的には、横須賀にちょこっとある、って思ってた。ちょこっと来てる、くらいのイメージしかなかったんだよね。ボクは、横浜だから“近い人”なわけじゃない? 買い物とかで横須賀に何回も行ったこともあるしね。スカジャン買いに行ったり(笑)。そんなボクでも、ちょっといる、くらいに思ってたんだけど、中に入ってみたら、ホントにアメリカ。“ちょっといるアメリカ”じゃなくて“日本にあるアメリカ”だった。ビックリした。

――日本人が多いことにも言及していましたよね。
 普通に働いてたよ、ホント。自転車に番号みたいなものが書いてあるんだ。自転車で移動しなきゃいけない時に、いちいち証明書を見せなくていいようにだと思うけど、大きく番号が書いてある自転車にみんな乗ってて、バーっと船の中に入っていく姿とか見たし…。何もかも、マンガみたいだった。ミサイルとか機関砲とか、映画とかマンガで描かれているのを見たことはあるけど…。ホントにあるからフィクションの世界描かれるんだけど、行ってみたらホントにあった、みたいな驚きがあった(笑)。

――トマホークの発射口なんて、なかなか見られませんよね。
 あれもさ、頑丈は頑丈だと思うけど、ホント薄いし。あそこがパカパカ開いて、トマホークが発射されて、1000キロメートルとか先に届いて…コワイよね。

――来週は後編が放送されますが、見どころは?
 ボクが、兵士の人と話すところとかあるんだけど…思いの外日本のことを好きでいてくれるみなさんと、お話を出来た感じ。みんな笑顔で迎えてくれて…。貴重な体験だったし、是非みなさんにも見てもらって、感想を聞かせてほしいです。
Copyright(C)2003
TV-ASAHI
All Rights Reserved.