フジロック2016
2016年08月02日

ずいぶん更新が久しぶりになってしまいました。
伊勢志摩サミットに、オバマ大統領の広島訪問、
イギリス国民投票のEU離脱派勝利に、参議院選挙、
都知事選に、痛ましい事故、事件・・・
怒涛のようにいろいろなニュースがありますね。
「報ステ」担当して6年目に突入していますが、
いちいち立ち止まって、じっくり考えてしまう癖のある自分は、
頭の回転と切り替えの巧さ、器用さが求められる
デイリーの報道番組に向いていないなと、
つくづく痛感する日々。
でも、決めつけたり、流したりせず、
せめてそのニュースを伝えているときは、
不器用なりに全力でそこにある出来事に向き合って、
そこにいる人たちに寄り添いたいという気持ちで、
毎日過ごしています。

さて。そんなさなか、これを人参のようにぶら下げて
頑張っていた感がありますよ。

先々週末、その「人参」にありつけました。

フジ

今年は行けました。フジロックフェスティバル2016!

ブログでもしょっちゅう語っていますように、
ロック好き、音楽好きゆえ、
都市型フェス、「サマーソニック」にはほぼ毎年足を運んでいます。
でも、フジロックは遠いのと準備が必要なのと、
なんだかんだでスケジュールが合わなかったのとでチャンスに恵まれず・・・。

ただ、今年はどうしてもどうしても行きたかったんです。
だって、フジロック20周年ですよ!節目の年。
その一環として、わたくし、インタビューまでしていただいてしまいました。

http://frf-en.jp/talking-about-fuji-rock/ayaka-ogawa

好き勝手音楽についてブログでも何度も書いていますが、
こんな形でひろっていただけるのは嬉しいですね。

そしてなにより、インタビューでも語っていますが、
私がフジロックに初めて参加したのは2006年、ちょうど10年前。
私にとっても今年のフジロックは節目だったんです。

日曜日の日帰りという形でしか叶いませんでしたが、
王国に足を踏み入れることができただけで、本当に本当にうれしくて…。
浮かれ続けた一日のことを、書きなぐります。
長々と。

気になっていたホワイト・ステージのBABYMETAL、観ましたよ!

ベビメタ

可愛らしい女の子×ヘビー・メタルというギャップが
世界中を席巻しているBABYMETALですが、
これは確かに呼びます、熱狂を。
かっこよかった!!
どこまでも完璧にシンクロした双子ちゃんのような女の子たちのキレッキレの動き、
ボーカルの伸びのある歌声の力強さと凄味、そして本格的なヘビメタ・サウンド。
絶妙なバランスと完成度の高さに圧倒されます。
直前にピザを買ってしまい、しかも雨が降っていたので、
キリの良いところでどこか座れる場所に移動して食べようと目論んでいたのですが、
あまりのかっこよさに動けず。
降りしきる雨の中、ピザを食べながら、最後の曲まで満喫しました。
これぞフェス…。

そしてフェス名物「思わぬ出会い」も、ありました。
くだんのピザが絶品と聞き、そのお店が近くにあるということで
入口から30分ほど歩いてフィールド・オブ・ヘブンというステージに足を運んだんですが。

フィールドオブヘヴン

そのときちょうどパフォーマンスをしていたのは、ソウルシンガーのLEON BRIDGES。
ピザの行列に並びながらのんびり聴いていると。
むむ!
これはなかなか、すてきじゃないか。と、いつしかさらわれていました。

5、60年代あたりのアメリカ南部を思わせる温もり溢れる歌声とサウンド。
まだ27歳と若い黒人青年なのですが、
現代風にアレンジしたり複数のジャンルを融合させたりせず、
ごくごくシンプルにソウルやブルース、ゴスペルを歌いあげる、
ヴィンテージで媚びない感じが素敵です。
オーティス・レディングの時代にタイムスリップしたような気分に。

leon

ロカビリー調の曲ではステージ上でマイクから離れて躍る踊る。
お客さんの中にはツイストを踊っている人もいました。
聴いている人がみんな楽しそうだったなぁ。
そういった空間は、幸せな気持ちになりますね。

人多い

そしてなんといっても、最大のステージ、グリーンのトリ、
RED HOT CHILLI PEPPERS。しびれました。

レッチリ

アメリカを代表するロックバンドですね。

実は私の初フジロック、2006年にも、レッチリはトリとして登場しているんです。
当時のレッチリは、やんちゃを極めていた全盛期の名残を残しながらも
セクシーで貫禄があって、乗りきった脂がしっとり馴染んできた感じで、
でもまだ勢いが感じられて、めちゃくちゃかっこよくて。

あれから10年。
・・・きみまろさんみたいになってしまいましたが、
もうアンソニーもフリーもチャド・スミスも53、4歳なんですね。びっくり。
でも、感じたのは衰えるどころか、円熟味を加え、
また違った魅力を放った、新たなレッチリの姿。
ボーカルのアンソニーの歌声は訴求力を増していて、
10年前より、一節一節を丁寧に、
これまでの歩みをなぞるように歌う姿がとても印象的でした。

よく世のおじさんたちが、
「あのときのボウイはこうだったけど~」とか、
「ぼくが○才くらいの時のストーンズはね~」とか、
刻まれた記憶といっしょに音楽を語るのをうらやましく思っていたのですが、
10年前と今と、同じバンドを定点観測できた自分がなんだか感慨深く。

そして、明らかに衰えを感じさせたり、だれかがクスリで廃人のようになってしまったり、
仲が悪くなって解散したり、主要メンバーが抜けたりすることなく、
定点観測させてくれているレッチリに、感謝。

定点観測といえば、フジロックは明らかに10年前より人が多く、
おいしい食べ物も、仮設のお手洗いの数も増えていて、
フェスとしての進化と貫録を感じるに至りましたが、
「空気感」としては10年前と変わらず、
あったかくて、自由で、懐が広くて。
「帰ってきたよ」と言わせてくれるフジロックにも、改めて感謝。

と、まだまだ「王国」に浸っていたかったのですが、
翌日早い時間から仕事の友人に安全運転してもらうために
レッチリが終わると同時に、王国を後に。

門を出るや否や、夢から醒めました。
アドレナリンが切れたかのようにどっと疲れが体にのしかかり・・・。
思えば10年前、あの時は大学生だったわけだもんな・・・
もう若くないな・・・。

10年という月日の残酷さと、
10年という時間が育ててくれるものを、
噛み締めた一日でしたとさ。

竹

あぁ。
楽しかった。
楽しかったなぁ。

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