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2023年9月16日長月の参

長野・信濃町
~高原の京料理宿~

大病をきっかけに京都から移住し、長野・信濃町で料理宿『ごはんのお宿 ほっこり、』を開いた上西克幸さん(56歳)と妻・絵理子さん(63歳)が主人公です。
京都市出身の克幸さんは、中学卒業と同時に和食料理店で修業をはじめ27歳で独立。競争が厳しい京都の飲食業界で、20年間割烹料理店を営んできました。一方、絵理子さんは、26歳で最初の結婚をしますが、46歳の時、夫を癌で亡くします。その後、京都市内の老舗呉服店で働き始め、絵理子さんが克幸さんのお店を訪れたことがきっかけで2人は結婚。しかし、その翌年、克幸さんが食道がんを告知され生活が一変しました。包丁を握る気力も失った克幸さんでしたが、前の夫を同じ病気で亡くしていた絵理子さんは克幸さんとともに癌に立ち向かうことを決意します。絵理子さんの支えもあり、克幸さんはつらい治療を乗り越えました。しかし、体力の衰えなどから京都の割烹料理店を閉店。「自然に囲まれた場所で、料理宿を開きたい」と考えていた克幸さんは、2人で訪れた信濃町に一目ぼれし2015年に移住。翌年、『ごはんのお宿 ほっこり、』をオープンしました。
克幸さんが腕を振るう信州の食材を使った京料理と、お話好きな絵理子さんのきめ細やかなおもてなしが魅力の『ごはんのお宿 ほっこり、』。高原にひっそりと佇む、1日1組限定の京料理宿を営み、美しい信濃町の自然とともにのんびりと暮らす克幸さんと絵理子さんの心温まる日常を紹介します。

この日のお客様は、京都の割烹料理店時代から克幸さんが作る料理のファンだという古藤さんご夫婦。宿の夕食は、京料理に信州の旬の食材を合わせたオリジナルのコース料理で、お客様に合わせて同じものは出さないというのが克幸さんのこだわり。
前菜は信濃町産のとうもろこしをゴマ豆腐風にアレンジしたもろこし豆腐、お椀には骨切りしたハモと信濃町産のジュンサイを合わせました。焼き物は、野尻湖で獲れた天然鰻の白焼き、京都・美山の天然鮎の塩焼き、そして締めには、京都の味、鯖寿司を作りしました。全10品の料理を食した古藤さんは、「うん!うん!」とうなずき、「おいしいしか言えない!」と大絶賛でした。

翌日は、古藤さんご夫婦と一緒に『伊藤ブルーベリー農園』へ。標高の高い信濃町は、昼夜の寒暖差が大きく、甘いブルーベリーが育つんです。農園主の伊藤さんから完熟ブルーベリーを見つけるコツを教えていただき、みんなで摘み取りを楽しみました。古藤さんご夫婦も「いくらでも食べられちゃうな」と大喜びです。

県外からのお客様だけではなく、地元の皆さんにも愛されている『ごはんのお宿 ほっこり、』。この日は、米寿を迎えられた信濃町在住の伊藤文雄さんと、そのご家族がご来店です。お祝いに用意した立派な車エビを堪能した文雄さん。「美味しい!めったにエビなんか食べないから」とご満悦。デザートには、信濃町産のブルーベリーをたっぷり使った絵理子さんお手製のバースデーケーキが登場。美味しいごはんとおもてなしで、笑顔溢れるお祝いの会となりました。

お2人は、毎月欠かさず隣町にある戸隠神社を参拝しています。森林浴を楽しみながら、朝の良い空気を吸うことがリフレッシュになるのだとか。涼しい風が吹き抜ける杉並木の参道を、夫婦手を取り合いながら進みます。小さなお社「飯綱大明神」は、戦勝の神様。病に打ち勝ち、健やかに暮らせる日々に感謝し手を合わせます。「これからも仲良く、笑顔の絶えない毎日を過ごしましょうね」と、誓い合うお2人でした。

楽園通信

ごはんのお宿 ほっこり、

上西さんご夫婦が営む料理宿。京料理に信濃町の食材を合わせたオリジナルのコース料理を提供しています。宿泊はもちろん、食事の利用も可能。どちらも完全予約制です。

一泊二食付き 25,300円~
食事のみ   8,250円~
SNSよりお問い合わせください(問い合わせ時間は午前10時~午後2時)

楽園通信

一滴 Paddle & Mountain Guide

野尻湖でのカヤックやサップ体験、信濃町周辺での雪遊びのガイドをしています。

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