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2023年6月24日水無月の肆

宮城・塩竈市
~港町のレトロなカフェ~

舞台は宮城県塩竈市。明治時代に建てられた、かつての旅館で、カフェ兼古物販売の店を開いた菊池千尋さん(63歳)と、夫の博さん(60歳)が主人公です。着物に身を包んだ千尋さんの営む『カフェ はれま』には、自らが仕入れたアンティークな器や小物が並び、往時の雰囲気を楽しむことができます。
塩竈市の隣、多賀城市で生まれ育った千尋さんは短大を卒業後、電機メーカーに就職。34歳のとき同じ職場だった博さんと結婚して塩竈市内で暮らし始めました。元々、時代小説が好きで古い時代への憧れがあった千尋さん。40代になり、母の着物を受け継いだことがきっかけで、着物に魅了されるように。そんな中で起きた、東日本大震災。千尋さんは浸水被害を受けた『旧ゑびや旅館』の復旧作業に参加しました。明治9年(1876)、天皇巡幸の際に大隈重信らが宿泊したと言われる由緒ある建物でした。「建物は使ってこそ生きる」と考えた千尋さんは、この建物の1階を借りてカフェを開こうと思い立ちました。そして、古物市場で調度品や器を集め、2016年に『カフェ はれま』をオープンしました。店の名前は、“震災後の塩竈の町に、明るい日が差すように”との思いが込められています。
町の景色、建物、着物、古物…好きなものに囲まれ、古いものを“今”によみがえらせ活用する千尋さんと、その姿を優しく見守る博さんご夫婦の暮らし。そして、歴史ある港町で広がっていく仲間たちとの交流を紹介します。

『カフェ はれま』では、手作りカレーのランチなどのほか、塩竈の醤油を使い「みたらしのタレ」をトッピングした、チーズケーキやアイスクリームも楽しめます。また、歴史好きな千尋さんがこだわったアンティークや着物も販売しています。和と洋が融合した素敵なカフェです。

この日の夕食は、塩竈の魚市場で買ったお刺身をのせた海鮮丼。結婚後、ほとんど単身赴任だった博さん。夫婦2人で暮らせるようになった今、「できるだけ一緒に居られる時間を作ろう」と考えています。優しく微笑みあうお2人です。

この日は、仙台市内にあるカルチャースクールへ。割れた食器に命を吹き込む「金継ぎ」を習います。古い物を飾って眺めるのではなく、生活の中で使ってこそ道具に命が宿る、と考える千尋さんです。

カフェの運営をサポートしてくれるのは、先﨑由美子さん(50歳)と松田美佳(56歳)さん。休日はお2人と共に松島湾に浮かぶ桂島で自然を楽しみます。千尋さんの思いは人から人へと伝わり、塩竈の町をどんどん元気にしていきます。

楽園通信

カフェ はれま

主人公・菊池千尋さんが営むカフェです。
地元の特産品を使ったスイーツや自家製カレーが自慢。
古物や着物なども販売しています。
電話がつながりにくい場合がありますのでご了承ください。

電話番号:090-4557-1671
営業時間:午前11時~午後5時30分(3月〜10月)
午前11時~午後5時(11月~2月)
定休日:水曜、木曜(他不定休あり)

おむすびセット 850円
はれまカレー 800円
みたらしチーズケーキ 600円

楽園通信

まちかど博物館 (旧ゑびや旅館)

千尋さんの営むカフェの2、3階にあります。
イベントなどで貸切の日があるため、
お越しの際は事前にお問い合わせください。
また、電話がつながりにくい場合がありますのでご了承ください。

電話番号:090-4557-1671(カフェ はれま)
営業時間:正午~午後3時
定休日:月曜から金曜(臨時休館あり)

入館料
大人 300円
中学生以下 200円
就学前 無料

楽園通信

太田與八郎商店

江戸末期に創業。およそ180年にわたり、塩竈市で味噌・醤油を
醸造・販売しているお店です。
他にも味噌や醤油を使ったジェラートの販売も行っています。

電話番号:022-362-0035
営業時間:午前9時~午後5時
定休日:日曜、祝祭日