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  reported by
宮嶋泰子

努力は裏切らない。


初めて世界の舞台にソリストとして出て行った原田がソロ・テクニカルルーティーンで銅メダルを獲得した。決して器用ではない。すらっとした「美しい脚」ではなく、ごつごつとした「汚い脚」の選手と言われてきた。取り柄は人一倍一生懸命に取り組むガッツと真摯でやさしい気持ち。


ソロ・テクニカルの結果

ソリストは「私を見て!」というタイプでなければ演じきれないといわれるが、原田は「目立つのは好きじゃない」という。日本チームキャプテンの鈴木恵美子に代わってソロを演じることを命じられたときには「いやでいやで仕方がなかった。」という。どれだけの涙を流してきたことか。


初めての舞台で、原田の表情は輝いていた。「日本の技術を世界に示すために」筋肉をしっかり締めた脚と手の速い動きが、水を小気味よく切っていく。日本独特のシャープな演技。


原田早穂

今回の世界選手権から、自由な構成で競われるフリールーティーンと、規定要素を順番にこなしながら演技をするテクニカルルーティーンのそれぞれにメダルが与えられることになったことも原田に味方した。これまでソロの女神といわれたフランスのヴィルジニ・デデューが1年半ぶりのブランクを経てカムバックしてきたが、エントリーはフリールーティーンのみ。ロシアのイシェンコ、スペインのメンガルに続くテクニカルを持つソリストとして原田は認められたのだ。


ロシアのイシェンコ

原田の演技を見ながら、ロシアのタチアナ・ポクロフスカヤコーチが言った「どんなに才能のある選手よりも、努力を惜しまない選手を私は選びます」という言葉を思い出した。


演技直後、インタビューをしながら、不覚にも涙があふれてきた。
生きているって悪くない。そう思えた瞬間だった。


銅メダル獲得の原田選手と

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