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8月26日 岡崎朋美さんへのロングインタビューです


■自己満足

宮嶋:みんながやめる中で、岡崎さんはまだやるんだという驚きが一般の方々の中にも強くあると思うんですね。それを支える物はいったい何なんでしょうか?

岡崎:これから私、自己マンの世界に入りますから。本当に自分の体を痛めつけながら、記録が伸びたと喜んでいるのがスピードスケートなんですね。 ある程度世界に挑戦してトップをずっと行きたいんですけれど、ずっとそういう緊張を持っていると疲れてしまうので、スケートをまずは楽しくしていかなければいけないと思うんですよ。ですから、まずは記録ですね。だから私、順位とかこだわりがないんですよね。(笑い)タイムがよければいいなと。

宮嶋:岡崎さんはスケートをどう楽しもうか、スポーツをどうやって楽しんでいくかっていうことをきちんと考えているんですね。

岡崎:私は小さいころから何をやっても何でもできたんですよ。でも、こうやってスケートを極めたって言うのは、何回乗っても乗れなかったんですよね、スケート難しかったんですよ。滑れるようになっても遅いし・・・、だから、出来ないのが悔しいんですよ。陸上競技とか、バレーボール、バスケットボールとかやれば何でもすぐ出来たんですよ。だから飽きていたんですよね。でもスケートだけはなかなか出来なかったんですよ。

宮嶋:何とか苦手を克服したいとここまで来ちゃったの?

岡崎:そうですね。まだ速くなる速くなるってここまで来ちゃったんですよ。
多分スケートすぐ乗ってすぐ出来たら、こんなに長くやっていないですよね。
高校でインターハイ優勝とかしていたら、そこで満足しちゃってもうやめていると思う。
でもそこで満足できないというのは、スケートが難しくて、何回乗ってもカーブが乗れなくて、でもちょっとづつ、関節がぐっと前に行ったときにちょっとぐっと気持ちいい感じをつかむと、次のステップにいくんですよね。細かいですよね。スケートはやればやるほど奥が深いという感じですよね。

宮嶋:なんだか岡崎さんがそういうと、とても深いな。

岡崎:聖子さんもやめるときに、細かい技術とか、まだ治る技術はあって、まだスケートをやりたかった感じだったんですけれど、やっぱりいろいろ周りがあったって言うのを聞いてますし、私の場合は聖子さんほど周りからのプレッシャーはないので、もう少しやろうかなと思っています。そういう点では私は幸せなんだなと思いますね。

宮嶋:朋ちゃんていろいろ考えないで楽天的にやっているタイプかなと思っていたけれど、本当は深く深く考えているんですね。(失礼!)

岡崎:はははっ・・・・鼻でた・・・(笑い)

宮嶋:スポーツに対するアプローチが純粋なのかな?

岡崎:やっぱりスポーツが好きなんですよね。私、駆け引きがあるようなスポーツだめなんですよね。そんなのスポーツじゃないって言うか、ゲーム感覚でやるのは苦手ですね。
スポーツをどうやって面白くしていくかというほうが、長く続くので。

宮嶋:でも競技をするからには、トレーニングで体をいじめていくでしょう。

岡崎:脈をあげると心理的にいいんですよね。練習をして脈をあげると、きついですけれど、次の練習に行きたくなるんですよ。これをやれば、この練習をマスターしてこの筋を強くすればスケートに関してここが強くなるというのがわかっているんで。これも自己満の世界ですね。これだけやっているのだから、強くなっておかしくないって言う感じで。

宮嶋:どうやらキーワードは自己満足ということのようですね。

岡崎:こんなにきつい練習をして、見ている人は何が楽しいんだってよく言うんですけれど、まあそうだろうなっていうときもあるんだけど、自分の目標とするところが少しずつ達成されて、ああよかったって自分で喜んでいる自分もいるって、それがうれしいからやっているんですよね。まさに、自己満足ですよね。でもそれでもいいやって。

宮嶋:朋ちゃん、なんでそんなに頭が強いの?

岡崎:なんでですかね?出来ないことはない!これかなあ。悔しいですもの。田畑もそうですよ。今一緒に練習しているけれど、・・・下の子に負けて悔しいといいながらやっているんですよ。

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