2024/11/13 駅伝中継の裏側
11月3日に開催された第56回全日本大学駅伝対校選手権。
大混戦の結果、國學院大学が5年ぶり2度目の優勝を果たし、今年も熱いドラマを繰り広げました。
そんな選手たちの姿を伝えたアナウンサーの裏側にスポットライトを当てるべく、駅伝中継に初めて携わった、新人の松岡アナ・三山アナにインタビューしました!
新人アナウンサーのふたりは・・・・・・
大会前には、先輩アナウンサーと一緒に選手たちへの取材や実況に使う資料作成、大会当日は「サブアナウンサー」として、実況する先輩アナウンサーのサポートをしました!
取材でどんなことが印象に残っていますか?

松岡アナ
選手の話を深掘りするほど、具体的で感動的な話が聞けたことが楽しかったです。
取材では、「駅伝にそういう思いがあるんだ」「辛い経験があったから今があるんだ」と、目をウルウルさせながら聞きました。
一方で、選手から具体的な話を引き出すための質問の仕方や相槌の工夫が難しいと感じました。
アナウンサーとしての気づきや反省、学ぶことも多かったです。

三山アナ
選手たちがチームへの強い思いを話してくれたことです。
上級生からは「下級生を引っ張りたい」という声を、下級生からは「上級生を支えたい」という声を聴くことができ、その団結力に胸を打たれました。
改めて学生スポーツって素晴らしいなと感じました!
さて、当日「サブアナウンサー」は、一体どのようなことをするのでしょうか?

三山アナ
区間ごとに選手がどのくらいのタイムで走ったかを記録したり、その秒差を計算したりと、実況内容に直接関わるデータの管理を任されました。
少しでも計算を間違えると実況内容に影響が出てしまうため緊張感でいっぱいでしたが、選手たちがこの一秒を縮めるために魂を込めているんだと考えると、間違えてなんていられないと思いました。
改めて選手たちが一秒一秒にかける思いをより感じることができました!
実況スタジオで、寺川アナ、山木アナと!
なんとも緊張感いっぱいの現場だったんですね!

松岡アナ
大会当日、取材した選手が実際に走っている姿を見て感動しました!
「あの選手、こういう走りをしたいと言っていた」「この区間走りたいって言っていたけど有言実行だね!」と心の中で本人に語りかけながら見ていました。
選手と年が近いふたりだからこそ感じたこと、汲み取った選手の声もあったのではないでしょうか。
ズバリ、駅伝の魅力は?

松岡アナ
それぞれのストーリーや思いを、「襷」に込めて選手が一人ずつ着実に繋いでいくことです。
前半の予想外の遅れを、後半の選手が挽回してみせるというようなかっこよさも、チームスポーツだからこそ、駅伝だからこそ感じられるものではないでしょうか!

三山アナ
区間ごとに全く違うドラマが生まれるところです!
最終順位が決まる後半区が盛り上がりがちかもしれませんが、そこに行きつくまでには沢山の選手が魂を込めて襷を運んできます。
熾烈なデッドヒートが生まれる前半区、差がつき始め選手の精神力が試される中盤区……まるでそれぞれで違う競技を見ているかのような違った興奮を得られます。
初めは「長そうだな……」と感じていた駅伝が、魅力を知った今ではあっという間に感じます。
襷に込める選手の思い。
そして学生時代の濃密な時間が8区間に詰め込まれ、仲間と一緒に走り続ける姿は一瞬も見逃せません。
さらに駅伝の魅力に迫るべく、長年スポーツに関わっている入社30年・角澤アナウンサーにお話を聞きました!
担当すればするほど分かる、駅伝の魅力や見どころを教えてください!

角澤アナ
一番は「襷」の存在です。 駅伝中継を担当すればするほど、その存在の奥深さに気付かされます。
当日走ることが出来なかった選手も含めて、 チームメイトの汗と涙、各校の伝統とプライド、そして重圧。 様々な想いを襷にこめて、選手たちは走っています。
待っている仲間の存在を感じながら、1本の襷をかけ、 ひたむきに走る姿は、惹きつけられますね。
アナウンス部・スポーツ班一丸となって駅伝を担当しますが・・・・・・

角澤アナ
選手の数が多いので、アナウンサーとディレクターが 総力で取材します。
事前の準備から本番まで、密にコミュニケーションを取りながら作業を進める分、 先輩と後輩の距離感も近く、いつも以上に「仲間の存在」を感ながら、 チームワークの大切さを学ぶことができる仕事です。
どこか駅伝とも通じるものがありますね。
アナウンサーも、準備期間から当日まで多くの人と襷を繋ぎながら取材・実況をしていたんですね。
最後に・・・・・・
初の駅伝中継を終えた新人ふたりへ一言お願いします!

角澤アナ
今回は目の前の作業で、精一杯だったかもしれません。
でも、新人ふたりは「選手に1番近い世代」ですし、 取材で感じた同世代の選手の想いを、先輩たちがどんな言葉で、 どんな熱量で伝えていたか少しでも感じてもらえたら、 必ず、これからの大きな財産になると思っています!
長い時間をかけ取材し、選手の大舞台を見届けた新人ふたり。
選手の声、先輩アナウンサーとの時間、どれも特別なものになったことと思います!
駅伝に携わるアナウンサーの姿を少しでもお伝えできていたら嬉しいです。
ご覧いただきありがとうございました!