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2021/07/14 アナウンサーの“夏の大会”

7月も中旬。
夏もそろそろ本番ですね!
私がテレビ朝日に入社してから実感しているのは、
夏はとにかくスポーツの大会が多い!
ということです。
思い返してみれば、
学生だった頃、運動系の部活に入っている人達は、
夏、必死で練習していました。

今回は、高校、大学の時、“夏の大会”に向けて
部活にいそしんでいたアナウンサーを取材しました!

まずは、仁科健吾アナウンサー


仁科アナ

都内の高校でバスケットボール部に所属していたので、
東京都高等学校バスケットボール男子 東京都高等学校総合体育大会兼全国大会東京都予選
という大会を目指していました。(名前が)長いですよね……(笑)。
僕らはインターハイ予選と捉えていました!

仁科アナに、どんな思いで臨んでいたか聞くと……


仁科アナ

高校バスケでは、
ウインターカップ(大きな3つの大会の一つ)
が12月に開催されるということもあり、
夏開催のインターハイを高校最後の大会に設定している部員が多かったです。
大学受験をする生徒が多かったためです。
ウインターカップまで目指す部員やインターハイで区切りをつける部員、
みんな様々な想いを抱きながら臨む大会がインターハイ予選でした。
私は、夏のインターハイ予選を高校バスケの締めくくりに設定していました。
最後だからこそ、とにかく勝ちたいという強い想いで挑みました。
その想いゆえに、プレーに力みやミスが出たりしましたが、
冬の大会までプレーする仲間には伝わっていたのではないかと思います。


バスケ部時代の仁科アナ

進学のことなどを考えて、終止符を打つ人、
冬まで続ける人……
それぞれがそれぞれの想いを胸に
コートに立っていたんですね。

そんな仁科アナ。
部活を通してどんなことを学んだのでしょうか。


仁科アナ

我武者羅(がむしゃら)さを学びました!
“ルーズボール”(どちらのチームもコントロールしていないボールのこと)は
を取ることに僕は一番こだわっていました。
これを獲得することでチームの士気が上がり、
勢いがついて、試合の流れが変わることがあります。
今では考えられませんが、
パイプ椅子が並んでいるところに
ルーズボールを取るため、飛び込んでいました。
味方ボールに出来た時は、
パイプ椅子に突っ込んだ痛みも吹っ飛びます!
試合後はしっかり痛みましたが……(笑)。
打撲や擦り傷はルーズボールの勲章でした!
この経験は、何をするにも、
“まずは自分が行動する、または飛び込んでみるということの大切さ”
を思い出させてくれます!
どんどん色々な仕事に飛び込みたいです!

さらに、アナウンサーとして
仁科アナは、先ほど少し話に出てきた“ウインターカップ”にも
仕事で携わっています。


仁科アナ

1年目の冬にどうしても取材に行きたく、
実況する大西アナに頼み込んだのを覚えています。
会場に入って高校生の熱いプレーを観ると、
勝手に高校時代、目の前のボールを追っていた自分と照らし合わせて
心がジーンとすることが多々ありました。


ウインターカップの会場にて

バスケットボールの仕事に携わるきっかけを
自分で行動してつかみとったのですね!
夏の大会、バスケットボールを通しての学びが
ここでも生きていますね!

続いて、大学の時ゴルフ部に所属し、
主将も務めていた、安藤萌々アナウンサー
安藤アナの夏はどんなものだったのでしょうか。


安藤アナ

ゴルフの団体戦でのブロック昇格を目標に
日々練習に取り組んでいました。

大学ゴルフでは、春と秋に大学対抗の団体リーグ戦が行われます。
女子はリーグがA〜Eブロックまで別れており、
上位2チームが昇格、下位2チームが降格します。

ゴルフの団体戦は、例えばEブロックの場合
3人の選手が出場し、プレーし、良かった2人のスコアの合計を争います。
個人スポーツのゴルフですが、
団体戦では「自分の一打はチームの一打」なんです。


大切な次の一打!

団体戦にむけての練習、
夏ならではの練習の苦労もあったようです。


安藤アナ

優雅なイメージのあるゴルフですが、
学生のゴルフはキャディバッグを自ら担いで歩き
プレーをします。


キャディバッグを背負いながら移動

炎天下でアップダウンの激しいゴルフ場を
約10キロのバッグを背負って走る。
ラウンド中につらくて泣きだしてしまう後輩もいましたが、
常に自分が先頭を走り、声がけをする。
チームを引っ張る意識でプレーしていました。
(勿論、熱中症には気を付けていました。
命の危険もありますし、無理をしないことも大切です。)

夏のしんどい練習に耐えられないと、
本番(試合)でも疲れた時に集中力が切れてしまいます。

正直、しんどい時もありましたが、
頑張る同期女子の姿を見て私もやるぞ!と
モチベーションを保っていました

夏の厳しい練習を乗り越えて
どんな思いで大会に臨んでいたのでしょうか。


安藤アナ

私の所属していた成蹊大学 体育会ゴルフ部は、
大学からゴルフを始める部員がほとんどだったため、
女子は1番下のEブロックで戦っていました。

私が2年生の秋の試合で、準優勝し、
一度だけDブロックに昇格してプレーしたのですが
その次の春にすぐに降格してしまい……
3年生の秋からは「団体で優勝、ブロック昇格」を目標に練習していました。

個人の目標は「70台 でプレーをすること」
試合に出られなかった仲間のためにも、
試合でベストを出すことを目標にしていました。

昇格の喜びをもう一度チームのみんなと分かち合いたい。金メダルが欲しい。
その一心で毎日毎日、クラブを握りました。


祝!準優勝

自分1人ではなく、
“仲間と共に”という部分もすごく素敵ですよね。
当時の学びで、今も大切にしていることも聞きました。


安藤アナ

学んだのは、「責任感」と「準備の大切さ」だと思っています。

自分の1ストロークで勝敗が決まる、その責任の重さは、
自分の一言でスタジオや原稿を良くも悪くも変えられるアナウンサーの仕事と
少し似ていると思います。
痺れる場面で自信を持って普段通り、そして、
普段以上のパフォーマンスを出すには準備が一番大切だと感じていました。
仕事でも自信を持ってマイクの前に立てるような準備を大切にしたいです。

アナウンス部で、
コツコツと準備する安藤アナを
見かけますし、
研修を一緒に担当した時には、
一つ一つに責任を持って、丁寧に、迅速に仕事をしていた姿を
思い出しました。
そして安藤アナも、仕事でゴルフに関わることがあります。


安藤アナ

先日、女子アマチュアゴルフ選手権で世界一に輝いた梶谷翼選手に
インタビューさせて頂きました。
梶谷選手が「普段の練習は楽しいものではないけど、試合を楽しむためにある」
と仰っていて、
ゴルフにも、仕事にも、全てに通ずる大切な考えだなと胸に刺さりました。

選手のインタビューや、試合の取材など
ゴルフ関係の仕事に携わらせてもらえる事を
とてもうれしく感じています。


アナウンサーとしてゴルフの試合を取材

仁科アナも安藤アナも、
学生の時に自分が打ち込んだスポーツに仕事で関わることができるのは、
普段の仕事とは違う喜びや充実感があるんですね!
一方で、
入社してから、自分が経験したことのないスポーツの“夏の大会”を
取材したアナウンサーも数多くいます。
柳下圭佑アナウンサーもその一人。


柳下アナ

入社してから初めての大きなスポーツ大会の取材が「甲子園」でした!
私自身サッカー少年でしたが兵庫県出身で甲子園は実家から近く、
夏は毎年テレビで観戦していたので馴染みはありました。
その甲子園を、しかも100回大会という節目の年に取材することになった時は、
緊張や不安よりワクワクの気持ちが強かったです。
東京から甲子園に向かう時はウキウキでした!


乗り換えの福島駅にて

私も同期の柳下アナとワクワクしながら
東京から新幹線に乗って行ったのを思い出しました。
気持ちが高まる中迎えた大会。
アルプススタンドのリポートをする時に感じたことを聞きました。


柳下アナ

野球のプレーだけではない選手の魅力的なところを伝えようと、取材しました!
体の大きな強打者の選手が読書家だったり、
怪我を乗り越えてギリギリでメンバー入りした選手がいたり、
勝敗だけではないエピソードがたくさんありました。
そしてその選手たちを支えてきた家族など、
目には見えない色んな思いが甲子園には詰まっているのだなと感じました。


甲子園の特設スタジオにて

取材を通して
選手たちの人となりや、
言葉では言い表せない選手やチームに携わる様々な方の想いに触れた当時の経験は、
今に活きています。


柳下アナ

当時、一緒に取材をしたディレクターが、
「中継の最後にテニス選手みたいにカメラにサインを書いてもらおう!」
と言ったことがありました。
実際にはできませんでしたが、
私では思いつかないようなアイデアに衝撃を受けたことを覚えています。
取材内容にもよりますが、色んな引き出しを持って、
どうしたらもっと面白く、魅力的に伝えられるかという思いは、
今もリポートや中継をするときに生きていると思います。

コロナ禍で去年はほとんどの近いが中止になり、
今年に入ってからも練習が思うようにできないなど
行き場のない、悔しい思いをしている方も多いかと思います。

ここで精一杯取り組んだことは、
きっといつかの、将来の自分のために
自分の財産になるのではないかと
思っています。
今年の夏……
スポーツに打ち込む皆さんにとって
それぞれが輝ける夏になりますように!