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インド編 撮影日記

バナナの葉っぱが皿代わり
バナナのお皿
ティルッチラーパッリからマドゥライへ車での移動中、街場のレストランに入った。ちょっとびっくりするのだが、席に座ると、まず大きなバナナの葉っぱが出てくる。「?」という感じなのだが、どうやら、これが「お皿」代わりということらしい。コップの水でザッと表面を流したあとで、そこにセルフサービスでお米を食べたいだけ乗せる。そうすると、お店の人がやってきて、カレーをかけてくれる。
インドの人はここで、スプーンを使わずに素手でカレーを混ぜて食べる。スプーンも置いてあるけど、珍しいバナナのお皿につられて、僕も「素手で食べる」という食べ方に挑戦してみた。ヒンドゥー教では左手は不浄なので、右手を使ってぐっちゃぐっちゃにかき混ぜて、口に運ぶ。どうしてもばっちい感じがするので、初めは抵抗があるけど、慣れてくるとけっこう楽しい。なんとなくカレーも美味しい気がする。食べ終わると、バナナの葉っぱを半分にたたんで、ポイっと捨ててしまう。スプーンも使わないので食器を洗う必要がなく、とても経済的なシステムだ。
ところで、インドではカレーやご飯のおかわりが無料の事が多く、食べていると、すぐに「おかわりはいかが?」とウェイターがやってくる。貧乏性の僕はついつい「お願いします」と食べてしまう。そしてしばらくすると、またやってくるので、また食べてしまう。そして、すごく腹いっぱいになる。インドで食事をとるときは、強い意志をもって「いりません!」とはっきり断らないといけない。そうでないと、太ってしまう。要注意だ。僕は太った。
ディレクター  宮部 洋二郎
器用に手でカレーを食べる男性
無料でおかわりを入れてくれる店員