話を3日前のことに戻しましょう。なんだか遠い昔のように思える開会式のことです。
大きな舞台で繰り広げられるエンターテイメントは見事でした。こんな大掛かりなものをやられた後、4年後のロンドンはやりにくいだろうなあと思わずにいられなかったのは私だけではなかったでしょう。人海戦術デジタルマスゲームの見事さはいまさら言うまでもないことですが、今回私が感動したのはちょっと違うことでした。
いったい何に感動したのかって?
それはもう・・・聖火の最終点火者が李寧だったことにです。
この3年間、李寧を紹介するためにさまざまな機会を捕まえて取材のチャンスをうかがい、ようやく北京五輪直前の7月の25日に無事報道ステーションで放送することができました。(詳細はこちら)
取材の最中はもとより、実際に聖火が競技場に入ってきて、次々にリレーされる最中でさえも李寧が聖火点火者の大役を担うとはまったく知らず、電光掲示板にLI
NING と表示されたときはわが目を疑ったほどです。
彼のスポーツ界に果たした役割が中国でも高く評価され、最終聖火点火者を李寧にしようと決定した人々の想いがうれしく、李寧が宙に舞っていく姿を見ながら思わず熱いものがこみ上げてきました。李寧を日本の人にも知ってほしい、彼のような考え方のスポーツ選手がいることを知ってほしい、その想いが間違っていなかったことを噛み締めながら上空を見つめていました。 |