世界の車窓から

これまでに放送したものを再編集した特別編。今月は、緑輝く初夏の旅を特集します。韓国の首都ソウルから南春川へ、京春線の旅に出かけます。初夏を迎えた週末の列車は、登山客でいっぱい。新緑萌える山を横目に、北漢江に沿って走ります。スイス北東部の牧歌的な田舎を走るローカル線、アッペンツェル鉄道。車窓には、緑の牧草地と山小屋風の家。最もスイスらしいともいわれる風景が流れてゆきます。初夏のチェコ、第２の都市ブルノから東へ向かうローカル線の旅。モラヴィアの大草原といわれる丘陵地を走り、民族衣装と伝統音楽を披露する夏の祭典を訪れます。首都ウランバートルからロシア国境を目指して北上する、モンゴル鉄道。見渡す限りの大草原を走り抜け、標高1500メートルほどの山間部に入ると、豊かな森と川の風景が広がります。車内で、国をあげての夏祭り”ナーダム”を見に行く家族に出会いました。沿線の村のナーダムでは、モンゴル相撲や競馬が行われ、子どもたちが馬に乗って大草原を15キロも駆け抜けます。つづいては、夏至の季節を迎えた北欧の旅です。スウェーデンでは、首都ストックホルムから高速列車SJ3000でダーラナ地方へ向かいます。この地域伝統の夏至祭を訪れた後、白夜の世界へと北上を続けます。ノルウェーは、北極圏を走る夜行列車に乗車。夏の間、1ヶ月も太陽が沈まない白夜は、この季節だけの明るい夜。最果ての地でしか出会えない幻想的な車窓風景は必見です！最後はオーストリア、世界遺産ヴァッハウ渓谷の旅です。ドナウ川流域で最も美しいといわれる景勝地を、1両編成の小さなディーゼル列車が走ります。夏の風物詩、ドナウの川遊びに出かける乗客の姿もありました。シュピッツ村から遊覧船に乗って、さらにヴァッハウ渓谷の絶景を楽しみます。夏のはじまり、緑のグラデーションに染まる爽やかな風景に出会う列車の旅。 “世界の車窓からベストセレクション”をどうぞお楽しみください。