食彩の王国 食彩の王国

毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第975回『沖縄の市場スペシャル』

4月22日放送

「リニューアル・オープン 那覇の台所 第一牧志公設市場」

「リニューアル・オープン 那覇の台所 第一牧志公設市場」

放送から20周年を迎えた食彩の王国。第4回の舞台は沖縄・那覇、この春リニューアルオープンした“第一牧志公設市場”が舞台です。戦後まもなく誕生した市場の特徴は一人一人の客を大切にする“相対売り”。いつも笑顔の対応は昔ながらの心意気です。
2階に上がるとゴーヤーチャンプルーやスペアリブの煮付けがのったソーキそばなど、市場の食材をふんだんに使った沖縄料理が味わえます。中でもよく使う食材といえば…豚肉だそうです。公設市場には豚肉を扱う店は7店舗あり“鳴き声以外はみんな食べる”と言われるほど、余すところなく使い切ります。

「長寿の秘訣!?豚肉料理」

「長寿の秘訣!?豚肉料理」

“相対売り”の魅力を伝えたいと市場ツアー&料理教室を主催しているのは、琉球料理家の嘉陽かずみさん。教室で人気なのは三枚肉に数回に分けて醤油味を染み込ませるラフテーや、黒ゴマペーストを豚ロースに塗ったミヌダル。琉球王朝時代から客をもてなす宮廷料理だったそうです。
一方、朝食として約50品目の琉球薬膳が味わえると評判の沖縄第一ホテル。今回は大女将である島袋芳子さんに豚レバーと豚の赤身、島ニンジンを煮込んだチムシンジを作っていただきます。疲れた体を癒してくれる一品です。

「精肉店を切り盛りする 若女将の奮闘」

「精肉店を切り盛りする 若女将の奮闘」

沖縄戦後、那覇に人々の暮らしを支える闇市が開かれました。それを整えるために廃材で屋根などを造ったのが公設市場の始まりです。1980年代になると大手スーパーなどが台頭し市場から客足が遠のいてしまいます。そんな中、市場を盛り上げるため他県から来て頑張っていると評判なのが、「なっちゃん」こと照屋なつさん。徳島県出身のなつさんは、精肉店の主・康裕さんと結婚しますが、夫が大病を患ったこともあり、やがて店を任されることになりました。初めは沖縄独特の食文化に戸惑ったそうです。昔から親しまれているスーチカ(豚肉の塩漬け)は、作り方や食べ方が分からず、困惑したそうです。手間がかかるため今ではあまり手作りする店は見かけなくなりましたが、なつさんは、客のリクエストにこたえ、今でも手作りしています。さらに、沖縄の方言が分からず“あんたからは買わないさ”と言われてしまったことも…。そんな時、助けてくれたのは、同じ市場で働く人たちでした。今では多くの常連客にも愛される、なつさんの奮闘を紹介します。

「琉球フレンチ×豚肉文化」

「琉球フレンチ×豚肉文化」

そんななつさんの元を訪ねたのは、新進気鋭の島袋司シェフ。那覇出身で独創的なフレンチを生み出しています。早速、店でスーチカを手に取ります。さらに豚肉と相性の良い昆布を仕入れ、新作に挑戦します。なつさんがスーチカ料理としてよく食べているポトフや伝統料理のクーブイリチー(昆布と豚肉の炒め煮)をアレンジした琉球フレンチは必見です。

取材先
制作担当

【ディレクター】植田 裕久(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)