第931回 『早採りの枝豆』
5月28日放送
「初夏の風物詩・早採りの枝豆」
「初夏の風物詩・早採りの枝豆」
初夏に食べたくなるのは、ぶりっとした枝豆。今回は、その中でも、旬に先駆けて出荷される早採りの枝豆です。東京・上野にある、手作りマフィンが人気のカフェ「Guruatsu」。20種類ものメニューの中で、ずんだマフィンが大人気です。ずんだとは、枝豆をすり潰した餡。豆腐のピューレなどと共にずんだを良く練り、中にもたっぷり挟んでオーブンで焼き上げれば、ふわふわとした生地と、ねっとりしたずんだの甘味が楽しめます。千葉県・野田市で評判の割烹「かんざ」。料理長の石原善之さんは、東京の名店で修業した後、故郷へ帰って店を開きました。初夏の人気メニューは、枝豆のフルコース。すり流し、煮物など和食の王道はもちろん、国産牛と合わせたハンバーグや、すり潰した枝豆で仕立てる特製の揚げ出し豆腐は必見です。
「千葉県野田市・“枝付き”枝豆」
「千葉県野田市・“枝付き”枝豆」
千葉県・野田市は、全国でもトップクラスの生産量を誇る一大産地。おいしさもさることながら、5月上旬という早い時期に市場に出回るため、待ちわびる人たちから喜ばれています。早採りと言っても「甘く、香りが高く、味が濃い」のが特徴。それを“枝付き”のまま出荷するのは、サヤだけで出荷するより、甘味を残せるからだそうです。若手農家の中でも一目置かれているのが荒木大輔さん。荒木さんの家ではいち早く食卓に枝豆料理が並びます。枝豆の塩茹でも、ちょっとしたコツでおいしくなります。妻・史江さんの得意料理は濃厚な枝豆ポタージュ。また、塩茹でした枝豆を鮭と一緒に混ぜ合わせれば、色鮮やかな混ぜご飯になるなど、手軽にできる家庭料理を見せていただきます。
「産地の誇りを受け継ぐ 荒木さんの挑戦」
「産地の誇りを受け継ぐ 荒木さんの挑戦」
荒木大輔さんが農家8代目を継いだのは、7年前。農業大学を卒業後、すぐに就農するつもりでしたが、家族に「大変な上に、収入も不安定」だと反対されました。そこで、東京で働いていましたが、「高齢化する農家を立て直したい」と34歳で故郷に戻ったのです。そんな荒木さんに枝豆作りのイロハを教えたのが、祖父・清ニさんでした。2月に種を撒くので、ハウスやビニールのトンネルで寒さから守らなければなりません。しかし、気温が上昇し過ぎると蒸されて生育に悪いため、日に何度もトンネルの蓋を開閉し、適温を保つのです。また、急な嵐に襲われると慌てて閉めなければ、病気になり易くなります。さらに雑草との戦い。そして、初年度には大失敗をしてしまいました。鮮度が落ちるのが早い枝豆の収穫が間に合わず、大量に廃棄する羽目に…。他よりも早く、甘く香り高い枝豆を育て上げる試行錯誤から目が離せません。
「地元を愛するシェフが仕立てる 枝豆イタリアン」
「地元を愛するシェフが仕立てる 枝豆イタリアン」
そんな荒木さんの畑を訪れたのは、野田市のイタリアン「ジャルディーノ伊太利亭」の髙島敏光シェフ。荒木さんとは枝豆の収穫イベントを開催するなど、共に地元を盛り上げて来ました。今日は、次回のイベントで提供する料理を試作します。髙島シェフが注目したのは、なんと枝豆のゆで汁!いったい、どんな料理に仕立てるのでしょうか?
取材先
制作担当
【ディレクター】鴨下 満(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)