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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第434回『夏たけのこ』

7月14日放送

■津軽に初夏を告げる根曲がり竹

■津軽に初夏を告げる根曲がり竹

今回の主役は細くてポリポリ歯ごたえのある可愛いタケノコ「根曲がり竹」。
これはチシマザサという笹から出てくるタケノコです。夏にタケノコ?と驚きますが、実は春に出回る孟宗竹は18世紀に中国から伝来した外来種。古来、日本の山林に自生していたのはこうした笹類のタケノコだったのです。雪解けの遅い青森県では山菜が終わるやいなや山へ入り、タケノコ狩りが始まります。そして根曲がり竹を食べながら田植えが始まり、北国の短い夏がやってくるのです。

■津軽富士 岩木山へ

■津軽富士 岩木山へ

タケノコ狩りといえば岩木山。新緑が美しいブナの森を抜け、2メートルにもなる笹やぶに分け入ると…地面からニョキニョキ顔を出す根曲がり竹を見つけました。熊よけの鈴に雪解けのぬかるんだ沢。タケノコ狩りは決して容易ではありません。しかしそれでも地元の人たちは果敢に山へと向かうのです。「岩木山のタケノコが一番美味しい」そう語るのは麓で山の家を営む秋田幸宏さん(71)。採ってきたタケノコを保存する方法を見せていただきます。そこには厳しい冬を越えるための先人たちの知恵と山への感謝が込められていました。

■太宰治と若たけ汁

■太宰治と若たけ汁

津軽出身の小説家・太宰治がこよなく愛したタケノコ料理を求めて、五所川原市へと向かいます。そこで出会ったのは子供の頃、戦火を逃れ妻子とともに疎開してきた太宰治に遊んでもらったことがあるという伊藤玲子さん(77)。伊藤さんに太宰治の好物だった「若たけ汁」を作ってもらいました。ぐつぐつ煮込みタケノコの旨味を引き出す調理法はまさに津軽流!さらにタケノコを一味もふた味も美味しくする秘伝の調味料も教えてくれました。さて一体どんなものが出てくるのでしょうか?

■タケノコを味わう弘前フレンチ

■タケノコを味わう弘前フレンチ

採れたて旬のタケノコが極上のフランス料理へと生まれ変わります。海あり山ありの津軽では食材に事欠くことなどありません。シェフが注目したのは意外な旨みをもつタケノコのアク…一皿まるごと津軽産!目にも美しい弘前フレンチのパワーをお届けします。

取材先
制作担当

【ディレクター】吉井 みどり(ViViA)
【プロデューサー】加納 満 (ViViA)
【プロデューサー】江野 夏平(テレビ朝日)