第873回『築地場外市場の食材』
3月20日放送
■築地場外市場の食材物語
■築地場外市場の食材物語
80年余りの歴史を誇る食材の宝庫「築地場外市場」。460を超える専門店が軒を連ね、目利きの職人達が腕を競い合っています。そんな食の街を襲った新型コロナウィルス禍。築地ブランドを守りたい―未来を切り拓かんと奮闘する人々を追います。
■玉子焼き専門店・4代目の挑戦
■玉子焼き専門店・4代目の挑戦
築地の名物といえば、玉子焼き。寿司店や高級料亭に卸す業務用の玉子焼き専門店が8店舗もあります。中でも大正13年創業の「つきぢ松露」は、築地で最初に具材入りの玉子焼きを考案した老舗。おいしい玉子焼きを作り続けるために、茨城県の養鶏農家と40年がかりで「都路のたまご」を共同開発してきました。素材をもっと生かしたい。4代目の斉藤賢一郎さんは、卵焼きサンドなど、新たな商品を次々と生み出しています。
■江戸前佃煮店のアイデア
■江戸前佃煮店のアイデア
創業100年を超える老舗佃煮屋「江戸一本店」も様々な工夫をしています。継ぎ足しで仕込み続けてきた秘伝のタレで作る佃煮は、旨み調味料のかたまり。数種類の佃煮を米と炊くだけで、極上の炊き込み飯に。また、店に並ぶ佃煮は70種類以上!「少しずつ色んな味を食べたい」という客の要望に応え、小分け販売も好評です。
■築地の絆ごはん
■築地の絆ごはん
店頭の客は減少したが、全国の人に築地の味を届けたい。「つきぢ松露」の斉藤さんは、1軒1軒店を訪ねて情報を集め、「築地朝ごはんセット」を通販サイトで売り出したところ大好評。人気のお取り寄せグルメになりました。斉藤さんと共に立ち上がったのは、鶏肉地鶏専門店の4代目・鈴木昌樹さん。鈴木さんも親子丼やラーメン、鶏鍋セットなど100種に及ぶお取り寄せメニューを開発。さらに、新たな商品開発に挑みます。
■盟友に捧げる一皿
■盟友に捧げる一皿
築地場外市場の人々を応援したい!昨年の暮れ、「つきぢ田村」の3代目・田村隆さんを発起人代表として著名料理人たちが「築地を盛り上げていこう!」の会を立ち上げました。しかし、田村さんが急逝。場外市場の人々にとって偉大な支えを失いました。会の発起人のひとり、中華の達人・脇屋友詞さんは、田村さんと30年以上にわたり親交があり、奮闘する4代目達の力になりたいと、築地ならではの素材を生かしたお取り寄せメニューの開発に挑みます。斉藤さんの「都路のたまご」と、鈴木さんの店が扱う「東京軍鶏」を使って生まれる、思いがけない料理とは?「つきぢ田村」の志を胸に、脇屋シェフが料理に込めた熱いメッセージに、思わず斉藤さんが涙します。
取材先
制作担当
【ディレクター】伊藤 浩子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)