第859回『れんこん』
11月28日放送
■冬に茨城県で収穫されるれんこん物語
■冬に茨城県で収穫されるれんこん物語
初冬の風が身にしむ頃、旬を迎える食材が「れんこん」。
輪切りにすると、穴が複数あいていることから、“先を見通せる”縁起物として大切にされてきました。そんなれんこんの生産量日本一が、茨城県の湖、霞ヶ浦の周辺。栽培に取り組む二代目農家の奮闘を追います。さらに、地産地消にこだわる地元のシェフが初めてれんこんの収穫を体験し、生み出される驚きの一皿とは!?
■台湾発 スタミナ満点 食卓彩るれんこん料理
■台湾発 スタミナ満点 食卓彩るれんこん料理
奈良時代の書物、「常陸國風土記」にも、“病人がれんこんを食べると早く癒える”と記されています。ビタミンCと食物繊維が豊富なれんこん。医食同源を大切にする台湾でも、れんこんは身体にうるおいを与えてくれると大活躍です。台湾料理研究家の後藤ウィニーさんが作るのは、子どもの頃に母が作ってくれたという、スタミナ満点のスープ。すりおろしたれんこんを氷砂糖と水で煮ただけの飲み物は風邪のときにはかかせません。さらに、祝い事の席などで振る舞われてきた華やかな料理が、食卓を彩ります。
■二代目れんこん農家の奮闘記
■二代目れんこん農家の奮闘記
見渡す限り広がるれんこんの田んぼ。今は、収穫の最盛期。霞ヶ浦の近くの農産物直売所には、収穫されたばかりのれんこんや、その加工品が並びます。
れんこんとは、水中の土の下で育つハスの茎の「地下茎」のこと。その太い部分が食用になります。収穫は水田に膝をつき、左手で泥の中を手探りしながら、右手のホースから出る水圧で泥を取り除いて掘り出していきます。
実家の農業を継いで2年目の江後田一也さん。45歳まで救急救命士や、消防士として活躍してきました。ホースの取り扱いはお手の物!…と思いきや、立ちはだかる様々な試練。栽培歴50年の父、実さんと、ときに対立しながらも、二人三脚で立ち向かいます。過酷な農作業の合間に、家族で囲む食卓はくつろぎのひと時。消防士時代のまかない作りで、料理も得意な一也さんが腕を振るうれんこん料理とは!?
■初めての収穫体験 感謝のれんこんイタリアン
■初めての収穫体験 感謝のれんこんイタリアン
この日、江後田さんの田んぼを訪れたのは、「“made in いばらき” を世界に発信したい!」と、地産地消で評判のイタリアン「クチーナ ノルド いばらき」の佐藤協壱シェフ。この店は、野菜の魔術師、神保佳永シェフが総合プロデュースしています。佐藤シェフ、今までも数々のメニューでれんこんを使って来たものの、収穫体験は初めてです。掘り出したれんこんを思わずその場でカリリッ。さらに、日頃出荷時には切り落とされる、来年葉になる芽の部分に注目。厨房に戻った佐藤シェフ。感謝の気持ちを込めて江後田さん親子へ贈る新作料理に取りかかります。初めての収穫体験から生み出された驚きの一皿とは!?
このページで「れんこんにムチンが含まれる」と掲載しましたが、「ムチンは動物粘液の主成分で、植物のネバネバ成分は別の物質。それをムチンと言うのは誤り」という指摘を受け、内容を修正しました。
取材先
制作担当
【ディレクター】田中 由美(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)