第766回『カブ』
2月9日放送
■東庄町のブランドカブ「ホワイトボール」
■東庄町のブランドカブ「ホワイトボール」
舞台は、千葉県北東部に位置する東庄町(とうのしょうまち)。寒さに耐え、ぐんと甘みを増す「カブ」の収穫が最盛期を迎えています。千葉県はカブの収穫量日本一!カブ作り36年のベテラン農家・小堀敏雄さん(71)に密着しました。
軟弱野菜のカブは、傷みやすいため収穫から洗浄作業までほとんどが手作業。真冬でも井戸水をふんだんに使い、1つ1つを丁寧に洗い泥を落とします。洗い上がったカブは、驚くほど真っ白!ツヤツヤ!これが東庄町のブランドカブ「ホワイトボール」です!今回は千葉県東庄町で大切に育てられている「カブ」の魅力に迫ります。
■起死回生のカブ物語
■起死回生のカブ物語
甘くてジューシーなホワイトボールは、火を入れると熱々とろとろ絶品!小堀さんの妻・春枝さんに自慢の家庭料理を教えていただきます。2センチほど茎を残し、皮ごと4つ切りにした「煮込み」。小ぶりな大きさのものはそのまま形を生かして「肉詰め」になります。家族みんなが愛してきたカブ料理です。この地で何代も続く米農家に生まれた小堀さんは、減反政策などで転換を迫られたとき、一念発起でカブの栽培に取り組みました。いったいどんな物語があったのでしょうか?「ホワイトボール」誕生までの智恵と工夫、試行錯誤の日々を振り返ります。
■江戸庶民が愛したカブ料理
■江戸庶民が愛したカブ料理
春の七草にも挙げられている「カブ」は、日本におけるもっとも古い野菜の1つ。江戸時代の庶民の食卓でも活躍していたそうです。当時の書物を見てみると…
煮たり、蒸したり、ご飯に混ぜたりと様々な食べ方が出てきます。くちなしで染めたカブは、江戸っ子たちの遊び心が息づく一品。江戸料理を研究している江戸懐石近茶流宗家、柳原一成さんに再現していただきました。また明治から昭和にかけて東京でたくさん作られていた江戸東京野菜「金町コカブ」。柳原さんの、見事な包丁技でこの小さなカブが美しい「菊花かぶ」になる様は必見です。
■カブのスペシャリテ
■カブのスペシャリテ
東京・西麻布のフランス料理店「レフェルヴェソンス」には開店以来8年余り、客から愛されてきた「カブのスペシャリテ」があります。小ぶりのカブを丸ごと1個皿にのせたシンプルな見かけからは想像できない、計算された温度管理によって季節ごとに変わるカブの旨味を引き出した逸品です。シェフの生江史伸(なまえしのぶ)さんは、今回初めて産地・東庄町を訪ねました。畑から抜いたばかりのカブをそのままがぶり…甘い!!土とカブの香りがシェフの五感を刺激します。小堀さん夫婦に贈る感謝を込めたカブ料理。いったいどんな一皿になるのでしょうか?
取材先
制作担当
【ディレクター】吉井 みどり(ViViA)
【プロデューサー】林 大輔(ViViA)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)