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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第693回『うなぎ』

8月19日放送

■出雲の使い! 宍道湖の天然うなぎ

■出雲の使い! 宍道湖の天然うなぎ

島根県松江にある宍道湖では、淡水と海水が混じる汽水湖であることからスズキやシラウオをはじめとした四季折々豊かな魚介類が水揚げされます。中でも名産品として名高いのが、天然うなぎ。栄養価が高く、夏バテにぴったりの食材は古くから多くの人に愛されてきました。天然うなぎの漁に向かうのは、この道30年のベテラン漁師、樋原さん。うなぎが活動するポイントに100本もの針をつけた延縄を仕掛け、貴重な天然うなぎを狙います。うなぎの好む餌は、なんと蜂の子。地元で有名なうなぎ料理屋「福吉」に直接卸すのが、このあたりの漁師の決まり。地元流の食べ方、柳川鍋や八幡巻などの料理を見せていただきます。

■夏を乗り切るうなぎパワー

■夏を乗り切るうなぎパワー

夏の暑さも一層激しくなった8月。新宿の歌舞伎町にできた長蛇の列。行列の先には、うな重…ではく、うなぎの串焼き!老舗のうなぎ料理店「うな鐵」では、新鮮な肝を使った「肝焼き」や、背の部分を使った「くりから」など9種類もの部位を堪能することができます。「歯以外は全て使っています」と、三代目の花澤さん。安くおいしく味わってもらいたいという先代からの知恵です。日本料理の名店「小十」、店主の奥田さんも天然うなぎに魅せられた一人です。1キロ以上の天然うなぎを使った蒲焼き、滋味そのものを味わう白焼きなど、生命力溢れるうなぎの魅力を表現しています。

■謎解き! うなぎ街道

■謎解き! うなぎ街道

舞台は再び、島根県へ。かつて江戸時代には宍道湖と中海でうなぎが大漁に獲れ、生きたまま大阪に届けられました。その道のりはかつて「うなぎ街道」と呼ばれ、名残の品々が今でも残されています。それが、うなぎを運ぶザルと天秤棒。そして、謎を深める聖護院宮の旗。街道には1里ごとにうなぎを養生したと伝えられる、「うなぎ池」。険しい山越えをして瀬戸内海に出て、生簀付きの船で大阪へ運ぶまでの並々ならぬ苦労とは。興味が尽きません。大阪にたどり着いたうなぎは、「いづも屋」をはじめとする料理屋に届けられたと言われています。明治時代にはおよそ300軒もあったと言われる「いづも屋」。出雲のうなぎが大阪庶民の口に届く一端を担ったのです。

■大阪で花開いたうなぎ文化

■大阪で花開いたうなぎ文化

大阪ではかつて「いづも屋といえばうなぎ、うなぎと言えばいづも屋」が通り相場だったそうです。現在は数軒しか残されていないと言ういづも屋を訪ねてみると…。名物は「半助」に「まむし」と言う謎の料理…。「まむし」の蓋を開けてみると、ご飯の上には何ものっていません。大阪にうなぎ文化を花開かせた「まむし」の正体とは?

取材先
制作担当

【ディレクター】橋本 倫(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史(テレビ朝日)