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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第611回『新春SP 「もてなし宿の食材物語」』

1月9日放送

■能登 民宿ふらっと×マダラ

■能登 民宿ふらっと×マダラ

 日本の原風景が広がる石川県能登町に、地元の食材を使ったジャパニーズ・イタリアンを提供する宿があります。それが、“民宿ふらっと”。主人はオーストラリア出身のベンジャミン・フラットさん。20年程前、妻・智香子さんと国際結婚したベンさんは、智香子さんの故郷、能登を訪れて、その食の豊かさに感動。移住して、1日4組だけの小さな宿を開きました。ベンさんが特に大切にしているのは、豊かな海の幸、自分たちで作る有機野菜、そして智香子さんの父から受け継いだ能登伝統の魚醤・いしり。スルメイカのはらわたに塩を加えて発酵させ、3年間熟成させて作ります。ベンさんは、能登独特の食文化からインスピレーションを受けて、斬新なイタリアンを創作。 その“もてなし”料理が評判を呼び、人気の宿になりました。
 そんな“もてなし宿”を薬師丸ひろ子が訪ね、料理の秘密を探ります。宿に隣接した畑で有機野菜の収穫から、醗酵食の知恵、さらに厨房で料理のお手伝いも。翌朝は、ベンさんと共に競り真っ最中の漁港を訪れ、旬のマダラを仕入れます。
 そして、漁師の髙宮昭次さんのお宅では、豪快な漁師料理も初体験。マダラの身と内臓を余すことなく使い切る“タラ汁”や、刺身にタラコをまぶして食べる“子付け”など、産地だからこそ味わえる料理に興味津々。そんな漁師料理をヒントにベンさんは新作イタリアンを生み出します。冬の能登ならではの美味満載です。

■岩手 湯川温泉 御宿 末広×大根

■岩手 湯川温泉 御宿 末広×大根

 保存食の知恵を探るために向かうのは、奥羽山脈の麓、岩手県の湯川温泉にあるもてなし宿“御宿 末広”。料理を作るのは大女将の高鷹柳子さんと、料理長の息子・政明さん。山里の素朴な郷土料理が評判です。冬に欠かせない食材が、大根。中でも評判なのが、柳子さんお手製の“大根の一本漬け”。丸一本を塩と水だけで漬けて甘味を生かす郷土食です。雪に閉ざされるこの地で、昔から重宝されてきた保存食“凍み大根”の知恵にも迫ります。

■滋賀 徳山鮓×ジビエ 猪

■滋賀 徳山鮓×ジビエ 猪

 醗酵食の知恵を求めて向かうのは、滋賀県の鏡のように美しい余呉湖。その湖畔に美食家が絶賛するもてなし宿 “徳山鮓”があります。自らを“発酵人”と名乗る主人の徳山浩明さんは、珍味・鮒鮓作りの名人。鮒鮓をまるでチーズのように使う技が冴え、枠にとらわれない斬新な料理で客を楽しませます。自分で獲ってくる天然うなぎや、猟師に分けてもらう野生の肉、猪や鹿、熊などとのコラボレーション。猪のもも肉を使った生ハムや、究極のジビエ鍋など地産地消の達人です。

■鳥取 三朝温泉 旅館 大橋×松葉ガニ

■鳥取 三朝温泉 旅館 大橋×松葉ガニ

 海の幸と郷土料理の融合で人々を驚かせるのは、鳥取県三朝温泉の“旅館大橋”。昭和初期創業の風格のある木造の宿は、国の有形文化財にも登録されています。目を楽しませる演出で食材を生かしきるのは、現代の名工、黄綬褒章などの受賞歴を誇る総料理長・知久馬惣一さん。「目で味わう」を座右の銘に生み出される日本料理は、華麗で繊細。そんな知久馬さんが愛してやまない食材が、日本海の冬のごちそう・松葉ガニ。今回は、松葉ガニのメス“親ガニ”と地元の郷土食“栃餅”を組み合わせて、目出度い料理に挑戦!現代の名工の手でどんな料理が生まれるのかが見所です。

取材先
制作担当

【ディレクター】植田 裕久(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史 紫藤 泰之(テレビ朝日)